天皇陛下がNIKON Sを使われていたようなのでNIKON Sを買ってきた

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年の瀬が迫って来た。未現像フィルムが4本残っていた。

これを現像せねば年は越せないと思い、意を決して135、3本、120、1本をお風呂上がりに現像したら1時間もかかってしまい、すっかり体が冷えてしまった。

おかげでお腹を下してしまった。

現像するとお腹を下すのはセットのようだ。

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目次

クリスマスの頃

さて、少し時計の針を戻し、街中ではクリスマスソングが流れ、そこかしこでイルミネーションが点灯し、ツイッターのアイコンはクリスマス仕様になり、ああ、そんな時期になって来たなぁと思っていた先日、TLに貴重な写真が流れて来た。

 一目見て、なんとダンディーな!と思いながら、"悪い癖"が出てしまった。

そう、"このカメラは何?"だ。

当然、TLには"カメラ警察"がいっぱいいるので、すぐに機種は特定された。機種はNIKON S。(左右対称の窓か?)

また、レンズはおそらく35mmあたりで3.5cm f2.5か3.5か?

そして、問題は"外付けファインダー"だ。

これはキヤノンのズームファインダーではないかという人、いやいやニコンの変倍式ファインダーじゃないかという人。

私個人としてはニコンの変倍ファインダー、S用(バルナック型用もある)ではないかと思った。

NIKON Sは後のS2と違って"フレーミング枠"が搭載されていないので、外付けファインダーを載せたのではないかと。

そして、ここでキヤノン製を載せるのはどうなんだろうか?と。

覗いたことがないのでなんとも言えないが、キヤノン製の方が綺麗に見えるのをご存知であえてのキヤノンじゃないかという意見まで出ていたが、ここはニコン製で"揃える"のが自然ではないかと。

この写真を見ていて、私の心の底から湧き上がってくるものがあった。

そう、これが"欲しい"と。

NIKON SとNikkor-S.C 5cm f1.4

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はい。NIKON SとNIKKOR-S.C 5cm f1.4のセットで。

まぁ、端正な出で立ちだこと。距離計窓とファインダーの窓の両窓が対称なのが良い。ビオゴンなどの対称系レンズも好き。あと対称系おっぱいも好き。

まぁ、仕方ないよね。陛下がお使いのカメラなら。お店に並んでいたら買うよね。しかも綺麗でOH済み。

この使い込み方・・・もしかして陛下がお使いだった物なのでは!?と空想を膨らませる。

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ケース付き、当時のレンズキャップ付きというのもポイント高い。これだけ実用に耐えられそうなケースを見つけるのは至難だし、このキャップだけでも相当するんじゃないか?

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レンズは傷も少なく、OH済みなのでスカッとしている。

ボディとのセットだったのでNIKKOR-S.C 5cm f1.4も2本になってしまった。仕方ない。うん。

どうしてもContaxボディを買うと、Sonnar 5cm f2が付いて来て増えてしまうのと似ているな。

同じようにこのNIKKOR-S.C 5cm f1.4も標準レンズとしていっぱい売れたのかなとか。

ああ、NIKKOR-H.C 5cm f2やNIKKOR-Q.C 5cm f3.5も欲しい・・・。

おそらく前のオーナーがS2もSもこのセットで撮っていたのだから、どっちか1本にするものもなぁと思うので、あえてこの2セットで使い分けようと思う。

しかし、この5cm f1.4もよくよく2本を触ったり見てみるとと微妙に違いがあって、これは深い・・・と思った。

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裏蓋にある少しの塗装ハゲが歴史を物語る。

また、このセットで出て来たということはお店も「このまま買い取ったんだろう」と思う。すると前のオーナーはこのまま使っていたのかもしれない。

程度からすると"そこそこ使ったが、丁寧に使って来た"という感じ。

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この裏蓋の方式はNIKON Fまで続く。いかにNIKON FがS型ニコンから生まれたかわかる。

NIKON Fはボディを半分に切って、ファインダーを載せたような感じ。

フィルムカメラを趣味にしてから10年以上ずいぶんいろいろとカメラは触って来たが、ようやくこんな風に"見える"ようになって来た。

ニコン初の民間向けのカメラ

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NIKON I、NIKON Mを経て、1950年(昭和25年)より生産開始、1951年1月発売。それまでのNIKON I、NIKON MはPX(:Post Exchange=米軍向け=免税)に販売されていることが多かったので、実質、このカメラからが初の民間向けのNIKONのカメラということになる。

米軍向けは古いニコンやキヤノンなどに時々ある、"E.P刻印"がその証だ。E.P刻印があるだけで値段が上がる代物。

NIKONの前身、日本光学は戦中は海軍向けの軍需光学品を納入していたメーカーだったので、民生品を発売できたのは当時の社員にしてみれば本当の平和を実感できる出来事だったかもしれない。

NIKON Sのスペックなど

主な仕様

フォーマット

24x34mm (ライカ版は24x36mm)

シャッター

 

低速

T,1/2,1/4,1/8,1/20

高速

B,1/30,1/40,1/60,1/100,1/200,1/500

シンクロ接点

S,F

フレーム

なし(ファインダーの視野全体が5cm相当)

参照 ; ニコンカメラ I型からSP-Limitedまで (P46)

独特なのがフォーマット。気づいた人はマニアック。そう、"24x34mm"というサイズなのだ。

普通の135版、ライカ判は"24x36mm"だけれど、NIKON I型が出た時に"24x32mm"と言う「ニコン判/ニホン判」とも呼ばれるフォーマットで40枚ほど撮れた。

しかし、クレームがつき、その後のNIKON Mで"24x34mm"まで拡大した。そのまま、NIKON Sでもこのサイズが採用された。

次のNIKON S2より"24x36mm"のライカ版になった。

また、NIKON Mからシンクロ接点の追加となる。NIKON Sの"S"はシンクロの"S"らしい。

NIKON S 後期最終型の機体

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シリアルの612・・・・などから、この機体はNIKON Sの中でも最終型に近いことがわかった。 

裏蓋のシリアルも一致した。こういうのがうれしいんだな。

ちなみに所有のNIKON S2は613・・・・なのでS2の中でも初期のものかと。

1950年(昭和25年)から1954年(昭和29年)まで生産が行われ、1955年(昭和30年)にS2にバトンタッチする。

生産台数はS2に次いで二番目に多いことからも、かなり良くできたカメラだと思う。

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シンクロ接点の文字の位置が軍幹部にある。前期型はボディ横にある。

この最終型はかなり完成度が高いらしく、確かに手に取ってバルナック型のノブを巻き上げ、シャッターを切ると、明らかに手持ちのS2と同等かそれ以上のなめらかさを感じたし、シャッター音もうるさすぎず、かといって華奢とも言えない、絶妙だと感じた。

OHした職人さんの腕もいいのだろう。これはアタリだと持った瞬間に思った。

戦後の日本製カメラの技術力

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戦後のニコンカメラを代表するNIKON SとNIKON S2

私はずっとライカばかり使って来て、そのため「ライカかそれ以外のカメラか」という基準ばかりで生きて来たが、ここまで滑らかな操作感を感じると、今回、それを恥じた。井の中の蛙。井の中のアレモ。

以前、S2を初めて手にして、感じたことは「ここまで完成度が高いのか!」ということ。

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そして、Sを手にして改めて、その感覚は間違い無いと思った。

ライカに追いつけ、追い越せ

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当時の日本の技術は「ライカに追いつけ、追い越せ」の号令のもと、設計・生産が行われていたようだが、それも間違いない。

その後、NIKON Fの一眼レフになると、あくまでも私の感覚だが、S型よりなめらかさは減っていると思う。どちらかというと「実用性」「堅牢性」が重視されたのかと思う。

その後のNIKON F2が気になるところだ・・・。多分、NIKON Fより滑らかなんだろうなぁ。まぁ、これは逃げられんな。買うしか無い。

このNIKON Sを手にして改めて当時の日本の技術力の高さを感じた。現在、日本のカメラとレンズが世界を席巻しているのは、この頃からの技術の継承ではないか。

ニコンソフトシャッターレリーズ AR-1が付かない

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AR-1を二つ。なんと刻印の太さが違う。どっちの方が古いの?

古いニコンのシャッターボタンにつけられる、"ニコンソフトシャッターレリーズ AR-1"を、NIKON S2にも付けているし、NIKON Fにも付けているので、Sにも付けてみようと購入し、付けてみようとしたが入らない。ねじ込んで行かない。

あれ?と思って、よくよく見てみるとAR-1の先端がSのシャッターボタンリングの中に入っていかないのだ。

これは規格が違う?と思い、よくよくNIKON S2とSを見比べてみると、案の定形が違った。

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NIKON S2のシャッターボタンリングの形

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NIKON Sのシャッターボタンリングの形

この微妙なシャッターボタンとリングの隙間の差がAR-1と合わないようだ。S2以降のニコンのカメラ(NIKON S2〜NIKON F2まで)には付くようだが、その前のNIKON Sにはつかないようだ。

いろいろな資料や、ネット画像も見てみたが不明。しかし、NIKON SにAR-1を装着している画像が見当たらなかったので、規格が違うのか?。もしかして純正のリングじゃない?

当時の説明書があれば欲しい。(これも結構高いよね)

詳しい方情報求む!!奥が深いぜ!楽しいぜ!

いやー、平成最後の年末にいい買い物した!来年の新元号は「物欲」でもいいぞ!

今度はこのNIKON SとNikkor-S.C 5cm f1.4で撮ったものを。どこに撮りに行こうか。

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撮って来たぞ!

これも欲しい。 

これはいいぞ。私は表紙で買ったが中身は超硬派だった。

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この本は本当に読む価値があるぞ!

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