千葉県の外房、勝浦にある、鵜原理想郷へ行ってきた。
最近は圏央道ができて、アクアラインと接続して、外房も近くなってきている。
全然知らない、高速ができたなと思っていたら、圏央道だった。
圏央道っていつになったら全てが完成するんだろな。というか、外環道は絶対に生きている間に完成しないだろな。
首都高レーサーだよね。営業バンって。
おせんころがし
"おんせん"ころがしじゃない。"おせん"ころがし。行川アイランド前駅から徒歩5分ほどで入り口らしきところにたどり着く。
ホテル行川・・・本当にここか?
ここらしい・・・右に行く人いるのかな・・・
一歩入るだけでこの不安感。
おせんさんの碑
断崖絶壁。ほんと、怖くて下を見られなかった。
おせんころがしをかいつまんで説明すると、お仙さんがこの崖から落とされて死んでしまったという話。おせんが転がって死んだ崖なのでおせんころがし。
地名が怖すぎ。
鵜原理想郷で検索すると殺人事件がヒットするのでこれまた怖い。心霊スポットとかでも検索キーワードになってる。
なんとか下に降りられないかと試みるが、漁港から先は進入禁止。
おせんの碑は左側の崖の上。おせん・・・この辺りを転がってたの・・・?
ネットで調べると、おせんころがしの海岸線4kmを歩いている人もいるようだったけれど、どこも降りられるところがなかった。
お昼は勝浦タンタンメン
ちょうどお昼になったので勝浦のタンタンメン。B級グルメで盛り上げているらしい。
老舗とかいろいろあったが、海鮮も食べたかったので両方ある「味翔」へ。
豆腐タンタンメンを注文。
これは・・・。麻婆麺?
食べてみたところ、麻婆麺。でも、今思い出してももう一度食べたくなるほど美味しかった。他のお店の担々麺も食べてみたい。
いざ鵜原理想郷へ
食後、鵜原理想郷へ向かう。
鵜原理想郷はおおよそ2kmほどのハイキングコースになっていて、ゆっくり歩いても1時間半ぐらいとあったのでどんなものかと行ってみた。
トンネルからスタート
トンネルを進むと天井が手掘りからブロックの組み付けのものになった。何のためにここに作ったんだろう。
トンネルを出るとまるで日本ではないかのような光景が広がっていた。
そんな光景も束の間、森へ入っていくのか・・・?
え?ここ?ここ入るの?と思っていたら向かいからトレッキング装備の男性が現れて、顔を真っ赤にしていた。挨拶をすると、「はぁはぁ、疲れたー」と大丈夫かな・・・。
完全に手掘り、手掘り以外考えられない。真っ暗。
トンネルを抜けると、またこんな光景が。ここは日本なのか?日本なのか?
不安でしかない、石の橋を歩く。
「ゴトガエリの浦」という地名らしい。いや、これはすごいわ。侵食された海蝕洞が見事。海もとてもキレイ。
そこからさらに進む。この時点でやばいかも・・・と思い始めたが帰るも進むもきついのは変わらない。進むほかなし。
スマホの地図はLTEが入らず、3Gなので全然落ちてこない。プリントアウトしておいてよかったかも。
振り返ると海。しかし、こんなところにも住居があった。果たして住んでいるのだろうか。
これは・・・やっぱり、やばい?このまま先に進んでもいいのだろうか?自問自答しながら進む。ある意味修行。自分との戦い。物欲と戦っている方が楽かも。
お、あれは勝浦海中公園か。あの白い塔の中に入ると海の中っていう。一度も行ったことがない。まさかこんなところから眺めるとは。
出た。開けたところに出た。しかし、ここは二股に分かれてた。地図見てもいまいちどこにいるのかわからないので、もう諦めて海の方へ。この際行ってしまおう。
道は砂岩になっていて椿も落ちていた。しかし、この先どうなっているのか・・・。
日陰の道はISO100のフィルムだとf2開放1/250とかだった。ISO400が欲しい。
また開けた。ここは・・・
手弱女平(タオヤメダイラ)・・・全く読めない。
与謝野晶子の碑とかもあったけれど、ここは完全に吹きさらしで寒いので完全スルー。
落ちたら死ぬ。わかりきっていることなのに、怖い。眺めは最高だった。一組のご夫婦と会っただけで誰もいない。
「崩れやすくなっているのでこの先行くな」というような立て看板がいっぱいあって不安を煽る。絶対「名所」になっちゃう。ここ。あんまり悪い意味で有名にならないで欲しい。
なんとか下に降りてきた。左上が先ほどの手弱女平。完全に道を誤ったらしい。これ以上先に進めないし、なんの看板もなかった。
しかし、ここは後で調べたら、この先は潮が引いている時に渡れるらしく「青の洞門」というところに行けたらしい。地図見ても今どこ?ここどこ?だった。情けない。
途中、住居のような家があったが本当に住んでいるのだろうか。表札もあったが・・・。
ヒイコラいいながら戻り、こっちかなと進んで行って出た岬。ここが毛戸岬?違った。白鳳岬だった。
じゃあ、毛戸岬は?写真左だった・・・。どうして間違えた。
白鳳岬からの眺め。陽が傾きかけている。風も冷たい。
なんにしても、落ちたら死ぬ。しかも、発見されずに太平洋の海原へ。「おせんころがし」ならぬ、「あれもころがし」になってしまう。
ま、今もカメラ、レンズの海原にいるけれど。
翻って、黄昏の丘からの眺め。突然、後ろからおじさんが一人現れて驚く。散歩コースみたいな感覚でカメラ片手に歩いていた。
下を眺めるとなんか漁港っぽい?降りてみる。
鵜原海岸側に降りられた。
道中、ずっと「トイレ→」という看板があったが使用不可だった。下痢になってトイレの看板を希望に持ち辿り着いて、使用不可だったら・・・ぞくっとした。いや、紙がなかったら・・・ゾクゾクっとした。
この海岸線に沿って歩いていくと比較的綺麗な公衆トイレがあった。安心。
この時点で2時間経過・・・。疲れた・・・。
遠くに砂浜に鳥居が見えるが・・・もう、戻りたい・・・で、今どの辺?トイレを目印にすると、駐車場から反対側にいるらしい。呆然。しかし、自力で戻る他なし。
再び森へ。いや、理想郷へ。
地図通りに進んできたけれど・・・ここ入るの?高さ1.5mぐらいしかない。
なんだかんだ言いながら、トンネル前で記念撮影。Nikon Fとnikkor H auto 50mm f2。トンネル出口が玉ボケになっている。先は長い。
手掘り。完全に手掘り。どうしてこの高さなのか。ギリギリ。
トンネル出口は勝馬港だった。ここは駐車場目の前だ。こんなショートカットもあったのか。この穴は戦時中の特攻艇「震洋」の格納庫と言われている。
侵食とは違うよね。掘っているよね。漁具が置いてあったりしたので今は漁港として使っているのだろう。
本当に綺麗な海だが、ここから特攻艇が出撃することになっていたら・・・と想像するとなんとも言えない。
特攻艇震洋の拠点としての鵜原
やはり調べると特攻艇震洋の拠点としての鵜原というのも有名らしい。
リアス式海岸になっているのも軍事的に好ましいのだろう。
「鵜原館」という宿も大正時代から開館している。戦時中は軍に接収され軍人たちを泊まらせていた。
温泉が出ていて、トンネル風呂や軍事洞窟風呂があるらしい。今度、泊まってみたいな。勝浦、鴨川周辺を一泊して、ゆっくり散策するのもいいかもしれない。
鵜原海水浴場の鳥居
最後に遠くに見ていた、鵜原海水浴場にある白い鳥居を見に行った。
完全にシーズンオフ。
八坂神社の鳥居。なぜ、ここに鳥居が?神社も見当たらないし。左が理想郷。
調べたら反対側に八坂神社があって、そこから年に一度、「鵜原の大名行列」というお祭りがあるということだった。その時、浜辺を練り歩くのだそうだ。
・鵜原の大名行列 | かつうら潮風散歩道|勝浦観光ポータルサイト
いつも館山に行く時に通過していた、勝浦を今回、初めて歩いてみたが、風光明媚で素晴らしいところだと思った。
フラミンゴで有名だった、行川(なめがわ)アイランドも2001年に閉鎖されて、なんとも房総は大丈夫かなと思うこともあるけれど、すごく海が綺麗なので夏だとかなり海水浴のお客で混みそう。
また、理想郷を回るにはそれなりの装備が必要。春、秋に訪れてもいいところだと思う。夏は危険かも。
2月、3月と一足早く春が訪れるので館山とセットで訪れるのもいいかもしれない。
デジタルで104枚、フィルム2本(72枚)と満足する結果だった。
RICOH デジタルカメラ GR APS-CサイズCMOSセンサー ローパスフィルタレス 175740
- 出版社/メーカー: リコー
- 発売日: 2013/05/24
- メディア: Camera
- この商品を含むブログ (31件) を見る
鵜原のモノクロフィルムで撮った記事