やっと手に入れた、PENTAX67用レンズSMC PENTAX 67 90mm f2.8で撮ってきた。
その描写は期待通りと言っていいかもしれない。
この前に上総湊港海浜公園で撮ったあと、陽が暮れる頃に上総湊港へ足を伸ばした。
内房の海辺と上総湊海浜公園の写真。
中判67判の迫力
さて、陽が暮れそうなので急いでISO400のILFORDのHP5+を装填した。
そしてファインダーをのぞいた時に思った。画面がでかい=フォーマットがでかい=写りがいい=正義ということを。
全て開放。1/125以下。周辺減光が少し感じられるかなと。105mmだとなかったような気もする。気がするだけで多分あると思う。
予想通りの汚いボケ
そしてボケ味を見たくて寄ってみた。私としては寄った方。多分2mぐらいかな。この立体感は67判ならではだと思う。
そして特筆すべきはこの汚いボケだ。かっこいい言葉で言えば個性的なボケ。オールドレンズっぽいボケとでも言うのだろうか。
他の方の写真でもよく目にしていたので驚くということはなかったが、やはりこのボケが個性的だなと思う。
美的センスというか、コマーシャルな写真=営利的な写真では忌み嫌われるのだろうけれど、このボケはなんとかして活かして撮りたいと思うボケだと思った。
このレンズとざわつかないか?
開放でも遠景が撮れる
遠景はf8とかに絞って撮るべきなんだろうけれど、手前にピントを置きたかったのと、波もそこそこあったので1/125で撮れば波も止まるだろうと目論んだ。結果ナミナミした感じも出たかな。
あと、これだけ離れていてもピント面とピントが外れた部分がわかるのも中判という大きなフィルムを使っている所以だと思う。
先日の記事でも触れた「東京湾観音」の改修中の様子が向こうの岬に写っている。
人物にピントを合わせたが、さすがにここまで離れたのと、さすがにこのサイズに小さくするとルーペで覗かない限りわからない。
あ、でもよくみるときちんと分離しているか。
ほぼ無限。あー、今見ると手前の流木迫力あるな。持って帰ればよかったか?いくらで買ってくれる?
もう陽が暮れて限界の時。18時ごろだったと思う。空に向ければ露出が稼げる!と浮気をしてあおってしまった。
でも、この木の出方、ちょっと想像力を働かせられるよね。
こうやって撮ると決まって激しく周辺減光するものと思っていたが、案外しなかったな。プリント時にいい感じになるかもしれない。
手前のボケは回り始めている感じがある。森の中とかに持っていっても面白いかもしれない。
このネガを見た時、PENTAX67の露出計は信じてもいいと思った。極めて正確。
f8まで絞れば無敵
結局、初めて1日で1本撮りきれず、後日、銚子へ出かけた時に港で残りを撮ってきた。
どう?曇りだけれどこの立体感。f8で1/1000ぐらい。全面ピシーッと写ってる。ああ、中判って感じ。
135判でも28mmでf11ぐらいまで絞ればこういう感じに写るかな?試してみてよ。
ちょっと開けてみた。f4で1/1000。かなり分離している。大きなボケのおかげで立体感が強く出ている。f4でこのボケは中判ならではだな。
もし「ボカしたい」のなら中判一択、もしくは大判一択だよね。135版のボケなど高が知れているわ!我が中判軍団に敵うものなどいるものか!皆でかかってこい!
ノクチ?50mm f1.0?何をいうか!こちらは90mm f2.8だ。換算44mm f1.4だ!
・・・あ、負けてる。(というか絞りの計算があっているか不安)
あれ?105mm f2.4(=51mm f1.2?)でも負けてる?ちくしょー!
いいレンズだよ。
えっと、67版で55mm f2.8だとおおよそ28mm f1.4でいいのかな?だとしたら135版の28mm f1.4と比べたらコスパが優れているのは中判だな!絶対にレンズが安い!
ははは!かかってこい!
換算21mmの45mmも欲しい!これこそ三脚で絞ってドーン!
改めてPENTAX67が好きになった
改めて、このレンズを使ってみてPENTAX67が好きになった。バケペン、バケペンの相性があるけれど、それほど機動性も悪くない。
換算44mmと言うのも換算51mmの105mmより機動性がいいと思う。少し狭いかなと思う、105mmより90mmはかなりフットワークが良くなると思う。
しかし、105mmのf2.4というレンズも捨てがたい。
正像で見る世界
ファインダーをのぞいて一眼レフのように構えて覗くとピントがグワッと浮かび上がってくるのは逆像のファインダーとはまた違った迫力がある。
正像のファインダーからは現実が感じられる。あるがままを写しやすい。見たままを持ち帰られる気がする。
ローライなどの逆像のファインダーは没入感が強く感じられるので創作性が強く出ると思う。
フォーマットの大きさ
何よりもフォーマットのデカさはいい。現像した後に大きなネガを見ているとカタルシスを覚えるわ。心が浄化されていくんだ。ララァ。
ハーフ版の可愛さを知った後だと尚更そう感じる。
ハーフ版は72枚、135版は36枚、67版は10枚。エネルギーの使い方が違う。根性入れて撮るなら中判。645なら16枚も撮れる。根性入れて撮ると多分16枚も1日で撮れるか不安になる。66なら12枚。ほどよいのでは?
いやまて69版なら8枚。どうだ気合入るだろう?そろそろ69版のSuper Ikontaを持ち出そう。
中判カメラを一度は使ってみて欲しい。その圧倒的な描写を味わって欲しい。
中判モノクロで撮る意味とは?色に左右されずに私が撮ったものを見て欲しい。
69版のカラー、リバーサルで。