先日、購入したPENTAX645とPENTAX SMC A 55mm f2.8で撮影してきたが、タイトル通り故障で返品となってしまった。
良いカメラだったのだが・・・。
目次
- 1枚目からオーバー
- 高速シャッターがおかしい?
- 撮影の反省会
- 良く写るレンズ
- 都市の風景は?
- 喫煙所がないビル
- 最短の写りは?
- PENTAX645自体はいいカメラだった
- 故障の原因
- 保証があってよかった
- 保証なしのカメラを買うときは
- 今回の件はお店が悪いわけではない
1枚目からオーバー
これが1枚目だ。
撮影自体は快適でこれはいいカメラだと感じた。
ファインダーに出てくる露出計の値も大変見やすく、小気味よく撮影もできた。
ハンドリングもよく、カメラを持つ手も軽く感じる。換算35mmの55mm f2.8も都市の撮影にはぴったりで、久々の東京スナップという感じで楽しかった。
これは長く使いたいなと思ったが、現像してみて驚いた。
ネガが大変オーバーなのだ。
するするとリールからネガを出していくと、黒くてコントラストが激しく高いネガが出てきて更に驚いた。
最初は現像方法をいつもと違うモノクロフィルム、SFX200を使ったせいで間違えたかと思ったが正しい。
このフィルムは赤外線撮影ができるフィルムだが、普通のモノクロフィルムとしても使えるものなので問題ないはず。
さらにはISO感度設定を間違えたか?と思ったが確認すると正しい。
そうか、撮影時に露出計に引っ張られて一段オーバーにして撮ったりしたからか?と思いもしたが、ここまで真っ黒になることはないかなと。
同時に現像した135のネガとは全く濃さが違う。
で、スキャンした結果がこれだった。
撮影していて露出のが外れているという違和感はなかった。
構図を作るときに空に露出計が引っ張られて、SSが1/1000と出たが一段オーバーにして路面の露出に合わせたのを覚えていたが、ここまでオーバーになるのはおかしい。
高速シャッターがおかしい?
このシャッタースピード、1/60などは問題ないようだ。
これはよく覚えている。あー、これは一瞬だと思って、さっと構えてさっと撮った。
歩きながら絞りをf5.6に絞っておいて、ピントリングも無限側に回しておいて、ファインダーをのぞいた時は1/1000とだけ出ていて、簡単に撮れるーと感動したから。
暗いところで何かを見つけた時はすでにそこの露出に合わせて絞りを開いておく。
撮影の反省会
真夏のような写真になった。確かに暑かったけれど。
しかし、これは意図したものではないぞと。
構図的にもう一歩前に出ればよかったな。右と左の電柱と人に引っ張られた感じ。
もっと切り詰めちゃったほうがよかったな。
あーん、寄りが甘い。もうっ!
これはね・・・キャパの言葉を借りる。
"If your photographs aren't good enough, you're not close enough."
Magnum Photos Photographer Profile
つまり「もっと寄れよ、バカ!」(意訳:アレモ)ということだな。
甘いよねー、私の写真って。
スナップで35mmは勇気がいる。28mmは凶器だ。21mmは狂気か?
良く写るレンズ
これも若干オーバーだったがなんとか収めた感じ。開放近づいたらどんな感じになるのか知りたかった。
いいよね、この質感。よく写るわー。
都市の風景は?
どちらも無限ピントに等しくて、構図を作るときに1/1000に露出が引っ張られたので、一段プラスにしたんだけれど、これはオーバーすぎ。コントラスト高すぎ。
空なんか飛んじゃってるし。曇りで快調はあったと思うんだけれど。
首都高の屋根のようになっている部分(シャドウ)に露出を合わせたので1/125〜1/250ぐらいだったと思う。
それが幸いしてなんとか写ってるという感じだけれど、オーバーだよね。
喫煙所がないビル
ほぼ無限だったと思うけれど、もっと暗いところだった。これもオーバーかと。
いや、この辺りで撮っていて思ったんだけれど、ビルのそばに人がポツン、ポツンと立っていることが多い。
なんで?とよくよく観察してみると、「喫煙」しているのね。
ああ、なるほど、ビル内完全禁煙で外で吸っているのかと。
完全分煙室があれば屋内で吸えるのだろうけれど、このあたりは古いビルが多いのでそういう訳にもいかないのか、それとも外で吸いたいのか。
10年前だと見られなかった光景だなと。
最短の写りは?
最短45cmを撮ってみたくて、体を揺らしてピント合わせをした。
これも少しオーバーかなという感じ。
本当はテスト撮影はポジでやったほうがいいんだけれど、これほどズレているとネガでも十分おかしいことは理解できた。
PENTAX645自体はいいカメラだった
ここまで15枚撮って終了したが、1時間で撮りきった。大変使いやすいカメラだと思った。
これがシャッターダイヤルのついた645Nならもっと使いやすいのかなとか考えたりもした。
故障の原因
で、現像したらおかしかったので、早速、お店で診てもらったら、シャッターとミラーの動作に不具合が出たとのこと。
これらを直すには部品交換が必要だが、残念ながらメーカーの部品供給が終わっており、直せないので返品でという提案だったので、今回は返品となった。
他にネットなどで調べたところでは、このPENTAX645は高速シャッターが切れないなどがあったので、1/1000を多用したので、シャッター速度の異常だったのかなとも思っていたが、シャッターとミラーの連動が遅いとかで、露光時間がオーバーになったりしたのかなと。
保証があってよかった
購入した時「1年保証付」ということもあり、安心して買えたのと、撮影して問題があったが、店舗の方も大変親切丁寧に対応してくださって、本当に感謝している。
値段は相場から見ると少し高かったが、それでも保証付というのは、この1980年代〜の電子カメラには本当に必要だと思った。
そもそもこの様な電子カメラには保証がつかないことが多いなか、保証をつけてくれるだけでもありがたい。
しかし、少なくとも1週間の返品期間があるところで購入したほうがいいと思う。
保証なしのカメラを買うときは
または保証なし、返品不可で買うなら「使ってみて、故障していても不満を言わずに済む値段」なら買ってもいいと思う。
その値段設定は各々が持っている感覚だと思うが、私は数千円レベルだと思っている。1万超えると流石に捨てるということはできない。
オークションなどは「届いてそのまま捨てても許せる値段」じゃなければ買わない。
オークションなどは動いたらラッキーと思っている。
今回の件はお店が悪いわけではない
全くいいカメラだったし、点検済みということで買ったが残念ながら故障、返品ということになった。
私が今更、いい勉強になったとは言わないが保証があってよかった。
点検して販売しても、こういう電子系のカメラは何があるかわからない。もうすでに販売から30年以上経っている。
普通に動いているほうがラッキーと思ったほうがいい。というか、日本のカメラすごいって。
それでも値段がつくのは人気があったりするからで、Contax T2やT3などのコンパクトフルオートフィルムカメラにも同様のことが言える。
電子カメラのContaxシリーズはまだ直せる部品を持っているところがあるので、なんとかなるが、今後、今回の様に部品がなければ終わりだ。
以前のRolleiflex Standardの様にワンオフで部品を作ればいいというものではないことを認識しながら、購入しないといけないと思う。
ワンオフで直してもらえた。
お店側としてはこういう電子カメラに保証をつけるのはリスクだと思う。
もしかしたら今回の一件でお店もこういう電子カメラには「部品交換ができないので保証はありません」となるかもしれない。
それでも欲しいかどうかは買う側、使う側の問題であって、お店の問題ではない。
今回はお店が契約通り、大変丁寧な対応をしてくださった。
大変感謝している。次回もここで買おうと思う。
事後の対応がいいところは次も使いたくなるものだ。
今回は残念だったが、一度きちんと(お金を払って)使ってわかった。このPENTAX645シリーズはいいカメラだということ。
また、買うぞー!思い切って645Nにしようかしら。うふふ。
プロが使っていたというのも頷ける、いいカメラだぞ。
購入時の記事。
買い直して撮ってきた!