Leicaflex SLとSummilux-R 50mm f1.4で筑波実験植物園を撮ってきた

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4月の中頃に筑波実験植物園に行ってきた。

やはり筑波は学園都市ということもあって、学生さんがとても多い。

さらにこの日は桜も残っていたので、4月に入学したばかりと思しき高校一年生ぐらいの生徒さんたちが観光バスで大勢来ていた。

揃いも揃って、垢抜けてない感じと制服の丈があっていなかったので、新入学生といった感じだった。

いわゆる、入学してすぐの遠足みたいな感じかな。

引率の先生が点呼を取っている横をすり抜けて入園した。

カメラは久しぶりのLeicaflex SLとこれしかまだ持ってないが、お気に入りのSummilux-R 50mm f1.4。

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Leicaflex SL Summilux-R 50mm f1.4 (HP5+)

1枚目から驚き。開放でかなり柔らかいが、結構写る。ハイライトが少しフレアに包まれている感じ。

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少し逆光気味で。やはり、年代的にMレンズの2ndあたりと傾向が似ている。フレア、ゴーストはきちんと抑えられていて、立体感もあるし、適度なコントラストもある。

これがMレンズの1stあたり、1950年代のレンズになると結構フレアっぽくなると思う。

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これも最短(50cm)付近なんだけれど、全然破綻してない。底力のあるレンズだと思う。

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この前も撮った、マムシグサの一種。こちらの方が毒々しい。

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これもマムシグサの一種。トーンが豊かなレンズだな。現像の影響もあるかもしれない。しっとりとしている感じ?

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ついね、撮ってしまうね。寄れるレンズを持ってしまうと開放で寄って行ってしまう。特にこういう植物園だとなおさらだ。

しかし、同じスペックのSuper Takumar 50mm f1.4と比べると全然違う写りだな。Super Takumarは開放最短付近だともっと破綻するというか、ふわふわになってしまうが、Summilux-R 50mm f1.4は破綻ギリギリを保ち続けてる。

スキャンしてなんかすごいな・・・と独り言のように呟いてしまった。

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白い花を目立ちさせたかったので、一段アンダーで。竹の節々とかの解像感がすごい。

あはーって感じ。ぼけ味も嫌味がない。

ああ、なんかMレンズの Summilux 50mm f1.4の2ndと傾向がそっくりだけれど、あちらは最短1mだし、こちらのほうが最短50cmとかなりのアドバンテージを持っている。

さらにそこまで寄って行っても破綻しないのがすごいなと思う。

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温室内は光の条件がある程度一定なので撮りやすい。つい、モノクロで撮っているとこういうのが撮りたくなる。

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こちらも葉脈でいいのか?模様が綺麗。変に騒つかないボケがすごい。立体感もかなりある方だと思う。

"標準レンズ"が50mm f1.4と呼ばれるようになって久しいと思うけれど、1960年代に出たこのレンズでこのレベルだと、さらに今の時代になってもっと良くなっているというのを考えると、各社の50mm f1.4が激戦になるわけだ・・・。

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温室を出て、植物園内を歩く。この木はここに来るとつい撮ってしまう。背景がいいんだよな、多分。撮りやすい。

おかげでレンズテストみたいになって、助かる。ここで撮ったのはNikkor 5.8cm f1.4とBiogon 3.5cm f2,8かな。

f2だったと思うけれど、全然破綻なし。かと行ってカリカリせず、安定している感じ。

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もみの木だったかな。光が回り込んでいるというのか、半逆光気味。

開放で撮ったので真ん中がスコーンと抜けている感じなのはAI Nikkor 50mm f/1.4Sと似ているなと思った。

でも、Summilux-R 50mmの方がしなやかというか、抜けるのがおだやか。お金かけてんなーって感じ。

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トイレ。この日はお世話にならずに済んだ。手前ボケの雰囲気がやっぱり一世代前の50mm f1.4の感じ。若干回り始めてる感じ。

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無限で開放。足元が回り始めているけれど、きつくはない。無限、開放で遠景を撮ったらこうなるよねって読める写り。

f2.8ぐらいで撮るとすごく安定するんだと思う。

絞りは適材適所だよなー。遠景は絞った方がセオリー通りなんだろうなぁと。

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遅めの桜。葉っぱが緑。こちらも開放で。このLeicaflex SLは最高速シャッターが1/2000なのでギリギリ、開放が撮れた。この一段はでかいね。

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鑑賞池の桜を。f4。かなりしっかりとした写りになる。f5.6以下で撮りたいレンズだなー。

f5.6以上になったら絶対にSummicron-R 50mm f2と変わりなくなるか、Summicronの方がいいとかなるかもしれない。

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枝垂桜が残っていて、すごい綺麗なピンク色だったのだが、わからないな。

開放だったと思うけれど、やはり光の条件によっては花の部分がフレアっぽくなる。ベールで包まれている感じ。

背景の処理を間違えるとこういう写りになりますって見本のような写真になってしまったが、今度はポジフィルムでも撮ってみたい。

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どこかでみたことがあるような写真。影響は受けている。手前にピントを置いて背景に目線を持って行かせるよう感じ。

池(水辺)、木、枝と三拍子揃って、遠近感も揃っていたのでラッキー。こうやって少し考えながら撮って、結果が思惑通りだとうれしいのよね。写真って。

絵は描きながら見えてくるものがあるけれど、写真は現像するまで、モニターで見るまでわからないから、楽しみは多い。

歩いていて、見つける楽しみ、写真を撮る楽しみ、結果を見る楽しみ。

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なんだっけ、この植物。ともかく白に惹かれた。開放で1m以下。ピントが甘いような写り。

今度デジタルでも確認してみたい。同じような傾向になるのか、それとももう少し解像感が出てくるのか。

ああ、またマウントアダプターだ。マウントの分だけのアダプターが必要になってくるぞ、このままだと。

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桜の花はどこにあるでしょーか!すごくきついピンクの花だったんだが、モノクロだと白になるのか。面白い。

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これはサトイモ科の植物だったと思う。サトイモ科の植物は強いね。そこかしこで見た。

しかしなんでこんなミミズのような花なんだろうか。

進化論的に言えば絶対にこの形が必要だったんだろう。面白い。

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温室を外から。f5.6かf4。

ここまで遠景になるとf5.6とかに絞った方が気持ちよく見られるね。こういう遠景をf1.4開放で日中撮るのは気がひけるというか、気になる。

NDフィルターとかで撮るのも表現の一つだと思うんだけれど、私の写真は壁画レベルで十分。見たまんま。

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開放、最短50cmぐらい。体を揺らしてピント合わせた。ほんと深度が浅い。

花びらがかなりベール状にフレアに包まれている。いかにも古いレンズって感じ。

特に右側の少し奥まったところにある花の部分についているフレアは好き。すごく細かいけれど。

プリントが見える感じの写り。それともこのフレアに踊らされるのかもしれない?

楽しみだ。

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最後に日の丸ツバキをドン!椿というと資生堂?というほど刷り込まれてしまった。

でも赤も好きだけれど、こういう淡いピンクも好き。え?ピンクだったの?ってそうだよ!ピンクだよ!・・・もしかしたら白かもしれない。

まあ、そっちで決めてくれ。いろいろ経験値もあるだろうから。

モノクロは見ると人の経験値が結構入り込んでくるから油断ならないな。撮り手の意気込みとは全く違うものとして捉えることがあるかもしれない。

物としての、今回の場合、花、椿として認識は絶対にされるんだけれど、色に関してはこの場合、白とも取れるだろうし、経験によっては薄いピント思うかもしれない。

さらに、赤に反応しない、オルソマチックとか使ったらもっと黒くなる。するとなおさらわからなくなるだろうな。

Rollei B&WフィルムORTHO25(135-36)

Rollei B&WフィルムORTHO25(135-36)

 

すると、見る側の判断が強くなる。伝えたいものは何かはっきり考えて撮らないといけないのかもしれない。

モノクロ写真は何が写っているかという情報としては強い。だから写真とかの報道写真などに使われやすいのかも。

カラーは情報量が多いので、伝わるものが散漫になる。それをどうコントロールするかが鍵なのかなとか考えている。

Leicaflex SL

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いやはや、今回も期待に違わず、安定した写りと使い勝手で安心して撮れた。露出計がどうも不安定なのでやはり一度見てもらった方がいいかなと思いつつ、一年経ってしまった。

まぁ、機械式だから壊れたら、そのまま使ってもいいかなとか、買い替えてもいいかなとか。

それほど、作りはいい。巻き上げた時の密度感は今まで触ったカメラの中でも一番だと思う。

触らないとわからない、この感触。

M型ライカとは全く違い感触だから。これはこれでR型の世界がある。

1/2000という高速シャッターもありがたい。この日も何度も使った。有効だと思う。

NIKON FからNIKON F3に持ち帰ると同じように1/2000があることにすごく感謝したくなるのと同じ。

あるのとないのとでは全然違う。1/500までか1/1000までかはあまり違いはない気がするけれど、1/1000までか1/2000までかはでかい気がした。

それ以上の1/4000とかどうなっちゃうのかと。

Summilux-R 50mm f1.4

このSummilux-R 50mm f1.4はすごく好き。これだけ良いと同じ50mmだけれど、Summicron-R 50mm f2はどうなのとすごく気になる。

見つけ次第買う。

ただ、f1.4とf2なら使い分けができそう。暗がりの日はf1.4、外で明るい日はf2って。Summicronなら、日差しも去なしてくれるでしょ?とかね。

MレンズのSummilux 50mm f1.4と傾向似ていて、コントラストが1stより高くて、安定していて、無駄がないという感じ。

それでいて、モダンさには一歩手前という感じで、80年代のレンズとは全く違う。MレンズのSummilux 75mm f1.4なんかはかなり現代的なレンズでこの写りの感じを受けて入るけれど、80~90年代のSummilux 50mm f1.4のフード組み込み型に近い気がする。

あくまでも気がするだけなので買って確かめてみような!

 

 

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