千葉県佐倉市にある英国アンティーク・輸入雑貨のお店 佐倉 Manor House マナーハウスにバルナックライカのDIIIとXenon 5cm f1.5を持って行ってきた。
駐車場からお店までの道がとてもおしゃれな感じで良かった。ちょっと駅からは遠いのでタクシーなどを使った方が良いかと。
店長さんと少しお話ししたが、以前は浦安でアンティークの取引をされていて、10数年前にこちらへ移ってきたとのこと。
その頃は雑木林しかないところを測量から始めて、このお店を建てたそうだ。
いかにも英国風といった感じでとても雰囲気が良かった。
となりにはカフェも併設されていたので、今度はカフェで紅茶でもいただきたい。
目次
お店までの道
お店へ向かう途中で。こちらのお店で使っているものはイギリスから取り寄せたものだとか。
このような電灯などもイギリスから取り寄せたのかも。
とりあえず絵になるのかなと、お店に入る前に少し散策した時。開放。
結構深い藪になっていた。光加減がいい感じで撮りやすかった。
お店の前で
お店の前は坂から上がってくると少し広場のような感じになっている。
これぐらいの軽い逆光でもフレアっぽくなる。ちなみにf4程度。
程度というのはf4という数字がないから。絞り値はf1.5、1.6、2.2、3.2、4.5、6.3、9しかない。
絞りにクリックもないので、動いてしまうこともあるかも?
かんかん照りでISO400入れたら、f9で1/500のバルナックだと撮れないね。
そういう時はエルマーにしような。f18、f22まであるぞ。
開放だったかと。遮光して、逆光じゃなければここまで写る。
フレアの嵐。ふわふわ。幾ら何でも開放で撮るのは無理があったか。
シルエットにしたかったけれど、開放だと1/500が限界で、あと二段は絞ってもよかったな。
小さなイングリッシュガーデン
お店を見たあと、裏手に小さなイングリッシュガーデンがあったので撮った。
向こうに見えるのがお店に併設されたカフェ。今度来たらお茶をしよう。
これも作業している方から聞いたら、手作りで、イギリスから材料を取り寄せて作ったのだそうだ。
器用というか、職人というか。すごい。
背景をドスンと落とす、露出って勇気がいるね。
開放だとふわふわだ。
後ろはカフェ。雰囲気あるよね。
これ、最初にネガを見た時、なにこれ?と思ってしまった。
上の木が遠近感をなくしているんだな。面白い。
バルナックだと「おおよそ」の範囲しかわからないので、こういうのも出てくる。
旧佐倉市立志津小学校青菅分校へ
少しフィルムが残ったのと、まだ陽が高かったので以前も訪れたことがある、旧佐倉市立志津小学校青菅分校へ寄って行った。
1977年(昭和52年)に廃校になった、佐倉市立志津小学校青菅分校は2014年に訪れた時は荒れ始めていて、今回も相当荒れてしまったかなと思いながら立ち寄ってみた。
2014年の10月に訪れた時の写真。結構穴が空いていたりと荒んでいた。
ただ、小綺麗にされており、地域の方が清掃に来ていると伺った。
すると板などが綺麗に張り替えられていて驚いた。
いいトーンが出ている。
f1.5のレンズだとつい開放にしたくなるけれど、絞りはやっぱり適材適所だな。
f1.5のf4だから、この写りなのか、f2でf4はどんな写りなのか。それともf3.5のf4なら?
ああ、欲しいね。
創生プロジェクト
どうやら、このようなプロジェクトが行われているようだ。
・旧佐倉市立志津小学校青菅分校保存・創生プロジェクト | プロジェクト | 地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+) | 千葉大学 | COC+
・https://www.facebook.com/aosuge.project/
ほんと大歓迎。良かったと思った。
こういう場所は、まさに「破れ窓理論」で、どんどん荒れていくので早急に手が入ったことはうれしい限り。
桜の季節はかなり綺麗な風景も見られるようだし、この校舎を上手に使って「村おこし」も良いと思う。
今回はアンティークから廃校まで楽しく撮影ができた。
Xenon 5cm f1.5
1934年製のDIIIと1937年製のXenon 5cm f1.5。
まぁ、この辺りまで古いレンズだと、あれだけでかいXIOOMじゃないと遮光できないの
かもね。
XIOOMはファッションで持っていれば安心というフードだから。実用は大変よ。
しかし、1936年にf1.5なんて高速レンズをよく作ったもんだといつも思うが、よくよく調べたら、天才ベルテレさんが1932年(発明は1929年)にSonnar 5cm f1,5を発売しているのね。
今の時代で4年の差をつけられたら、かなり遅い発売となるんだろうけれど、ゾナー型だからf1,5にできたのか、ガウス型でやっとf1.5になったのかと考えると、本当に発展期だったのかなと思う。
ベルテレさんと同じ天才のトロニエさんが相当頑張ったんだと思う。
ライツは当時f2のSummarでContaxのSonnar 5cm f2に対抗して「降りかかる火の粉を振り払っていた」時代。
しかし、Sonnar 5cm f1,5に対抗できるレンズはないものかと、白眉トロニエが現れ、シュナイダーと蜜月を迎える。
Xenon 5cm f1.5を供給してもらい、その後Super Angulon 21mm f4、f3.4と供給してもらっている。こちらも天才トロニエさん。
蛇足ながらもライツは高速レンズも広角レンズも弱かったらしく、「神の瞳」こと、Hologon 15mm f8もツァイスより供給してもらっている。
お返しでM4の"M●"を作っちゃってとか。(ツァイスライカM4とかよくわからないよね)
ああ、ホロゴンウルトラワイドとか使ってみてぇ〜。なかなか値段が落ちないのよね、あのカメラ。
まぁ、普通の人ならコシナの15mm f4.5を買うよね。良かったよ。あのレンズ。
小さな青玉。
そんなこんなのロマンを抱きながら撮ってみたけれど、私個人としてはSummaritとXenonを並べてしまうとXenonの出番が増える。
そんな感じの好み。
それでいて、M3とかにはSummilux 50mm f1.4の1stをつけたくなる。
これはおじいちゃん、父ちゃん、その子供って感じで、3本使ってみるとわかる。
レンズ構成がほとんど一緒だから。それでいて若干違いがあるから面白い。
さぁ、君はどれにする?
ところで黒いバルナックライカ用にやっぱりニッケルクセノンがあるんだなー。
2012年当時で28,000ユーロ(2019年9月3日現在のレートで326万円)だから今は倍かな〜。
これは検索しても出てこないぞ。
バルナックライカDIII
バルナックライカのDIIIもDIIから距離計が搭載されて「オートフォーカスカメラ」になって、DIIIではスローシャッターまで搭載、さらに1.5倍のファインダーでピントあわせが楽になって、さらに視度補正がついた。
これで十分と。
IIIaになるとクロームがメインになって、1/1000シャッターも搭載されてカメラは完成する。
でも、この頃の1/1000なんて季節によって不安定になるから、1/500までで十分。
絞って1/100から1/200あたりで撮りなさい。
シャッタームラが出るかもよ?仕方ないよ、こんな時代まで使われるとは思っていないんだから。
ISO10とか?の時代に作られたカメラなんだし。開放前提でしょ。
曇りでf2でも1/200がいいところでしょ。
1930年代当時の人は絞りf1.5開放で1/200を切るか、f2で1/100を切るか相当悩んだと思うよ。
f2.8で1/60とか切っちゃう?切っちゃう?
それとも遠景だからf4で1/30にしちゃう?ドキドキしちゃう?ねぇ?って。
気になる人と一緒にいたら、吊り橋効果も真っ青。
今は時代が変わったんだから、こっちがカメラに合わせればいいだけのこと。
撮らないか、ISO100ぐらいのフィルムにしよう。
黙って絞りなさい。
絞れば道は開けてくるって聞いてことあるから。
とりあえずのHP5ね。
こっちの方が使いやすい?
今回現像していたら10cc足りなくなってびっくりしたよ。
これ一冊あるといいぞ。
Kindle版が出てた。いつでもどこでも持ち歩けるぞ。
Ludwig J. Bertele: A Pioneer of Geometric Optics
- 作者: Erhard Bertele
- 出版社/メーカー: vdf Hochschulverlag AG, an der ETH Zurich
- 発売日: 2019/03/26
- メディア: ハードカバー
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ベルテレさんの伝記。
私はほしい物リストに入れ続けて、2100円に値下がった瞬間に買いました。
Ludwig J. Bertele: Ein Pionier der geometrischen Optik
- 作者: Erhard Bertele
- 出版社/メーカー: Vdf Hochschulverlag AG
- 発売日: 2017/03/01
- メディア: ハードカバー
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あれ?こっちも出てきた。2017年発行?どう違うんだろう?
デジタルとXenon 5cm f1.5の記事