SUPER ROKKOR 5cm f2 Cを安く手に入れた。
50mm f2のレンズが最近お気に入りで、何かないかなーと。その中でもこのSUPER ROKKOR 5cm f2(初期)とTOPCOR 5cm f2(初期=Sなし)とFUJINON 5cm f2を探していた。
ちょうど手に入ったのがSUPER ROKKOR 5cm f2 Cの初期型だった。
目次
- スペック
- C刻印の有り無し、バリエーションなど
- 千代田光学=ミノルタの変遷
- M2ボディにつけてみて
- レンズ構成は6群7枚のガウス型
- フード
- コーティング
- 鏡胴の作り
- 絞り枚数は10枚
- Y48フィルター
- お試しの一枚
- 50mm f2というレンズ
スペック
重さ |
254g(実測) |
フィルター径 |
40.5mm |
焦点距離 |
50mm |
開放値 |
f2~f16 |
最短撮影距離 |
1m |
マウント |
Lマウント |
フード |
専用? |
レンズ構成 |
6群7枚 ガウス型 |
絞り羽根 |
10枚 |
発売 |
1955年 |
案外重い、254g。ずっしりとまでは行かなくても真鍮鏡胴の50mm f2はこれぐらいあるよねって感じ。
C刻印の有り無し、バリエーションなど
ちなみにSUPER ROKKOR 5cm f2というとCマーク有りと無しがあるが、私のはCマーク有りのシリアル110万台の初期型と言われるもの。
他にのシリアルにもCマークありやなしがあるけれど、、初期型はフィルター径は40.5mmで、後期型はは43mm。ここが見分けのポイントかな?シリアルとフィルター径。
120、130、140、150万台のものが後期型で、Cマーク有り無し、絞り値はf16とf22。いずれもフィルター径は43mm。
110万台にもCマーク有り無しが存在する。
CはCoatingのCなのだろうか?
少なとも5つのバージョンがあるらしい。
40.5mm、43mm、C有り、無し、絞り値がf16かf22か。わけわからん。
千代田光学=ミノルタの変遷
CHIYOKOとは千代田光学精工株式会社の"CHIYODA KOUGAKU"からCHIYOKO。
千代田光学の前身は1928年創業の「日独写真機商店」で創業者は田嶋一雄氏。1933年にミノルタ名のカメラが発売。「Machinery and INstruments OpticaL by TAshima」からMINOLTAと「稔る田」からも来ている。田嶋氏の母の『稔るほど頭を垂れる稲穂のように、常に謙虚でありなさい』と教えから。
1937年に「千代田光学精工株式会社」へ。戦中が軍需産業を中心とし、戦後の1946年にセミミノルタIIIAを発売。
1962年に「ミノルタカメラ株式会社」へ変更。
2003年にコニカと経営統合。コニカミノルタへ。現在もOEMでレンズを製造などしているようだ。
ロッコールレンズの名前の由来は創業地の西宮市の六甲山から来ていると言われている。
アクロマチックコートは"緑のロッコール"と呼ばれる所以となった。
1970年代にライカとの技術提携による、LEITZ minolta CLとROKKOR Q-F 40mm f2なども作っている。
このQ-FはQ=4群、F=6枚のレンズを示し、4群6枚の意味となる。かなりシャープでよく写るレンズだと思う。CLを持っているだけにちょっと欲しいレンズだが高い。4~5万円するか。
M2ボディにつけてみて
収まりはいいよね。
レンズ構成は6群7枚のガウス型
さて、今回のCHIYOKO SUPER ROKKOR 5cm f2は1955年発売でミノルタ35IIにつけるためのレンズで、普通の?6群7枚のガウス型。
Summicron 50mm f2をお手本としたと言われ、レンズ構成はそっくりだが、Summicronのように新種ガラスが使えず収差が激しいとか。いわゆるぐるぐるボケが出やすいとのこと。
口径が40.5mmから43mmに大口径化した理由は何があるのか。撮り比べしてみたいものだ。
フード
ちなみにフードは50mm f2のは43mmねじ込みで見たことあるが、40.5mmは50mm f2.8用しか見たことない。
純正もので掘り出し物だったら、とりあえずアクセサリーは押さえていた方がいいかもな。
コーティング
コーティングはアンバー系かな?
後ろ玉もアンバー系か?
単層コーティングの時代なのかなーと。マイナスネジが当時のものって感じね。
千代田光学の超ロッコール 5cm f2 C(コーティングあり!)みたいなイメージかな。
鏡胴の作り
この時代、1950年代によく見られる感じのデザインかなと。質実剛健。
先端はアルミ?鏡胴は真鍮かな?先端の傷が目立つってことはフードはねじ込みじゃなくて被せを使っていた?
絞り枚数は10枚
絞りは10枚。結構贅沢。時々国産レンズでも12枚とかあるからな。すごいよね。
朝鮮特需半端ねぇって思うもん。
Y48フィルター
数百円であった40.5mmの「Y48、MINOLTA」純正のフィルターをつけてる。ほぼモノクロしか撮らないからいいかなと。
もし、α7とかでカラーで撮るなら、なんか別のTOSHIBAとかのUVフィルターつけるかとか。
気に入ったら、MINOLTA純正のUVを奢ろう。
とりあえずはTYP246で試写かな〜。ピントは来ているみたい。
お試しの一枚
自宅で1枚。最短1m付近でISO400、f2開放。1/30。(ISOあげろって!)
TYP246が来てからこれができるのが嬉しい。距離計チェックも含めて。
ピント面はシャープな気がするが、カリカリはしていないか。ボケは評判通り酷い(=面白そう)。崩れてる。フレアっぽく、ゴーストも出ているかと思う。
絞ってなんぼか、開放だけで勝負のレンズなのだろうか。
50mm f2というレンズ
個人的には50mm f2のレンズスペックは最近は好んで使っている。
まず安い。50mm f2を切って、50mm f1.4とかになると途端に高くなる。Summilux 50mm f1.4とか。
50mm f2だと、なんていうか"圧"が低くて扱いやすい。
50mm f1.4はおっかなびっくりというか。
レンズ径もSummicron 50mm f2なら39mm。このSUPER ROKKORも40.5mmと小さめ。
そして軽い。300g超えると重いと思ってしまうが、250g前後なら許容範囲内。持ち出しやすい=いっぱい使う、だ。
そして、開放値もf2と明るい。f2.8、f3.5だと心許なくてもf2あればなんとかなる。
逆にTYP246でISO320始まりだと、絞らざるを得ないのでYフィルターで1段開けるとか考えてる。
手持ちだと、一眼レフでNIKKOR-S AUTO 5cm f2、Summicron-R 50mm f2、レンジファインダーでSummicron 50mm f2がある。
f1.4だと少し大きく、重いかなと思う。理由があって持ち歩く感じになり始めた。
ボケも暴れすぎず、普通に撮れて、小型軽量で気に入っている。
ニコンはNIKON F黒、前期とNIKKOR-S AUTO 5cm f2で上がりかなー。