手元にあるニッコールレンズの整備が必要と思っていたので、ニコンミュージアムに行ったついでにフォト工房キィートスに行ってきた。
フォト工房キィートス
フォト工房キィートス と言えば、ニコンの聖地みたいなイメージがある。西大井にあるのだけれど、目の前の通りは「光学通り」となっている。
「光学通り」。JR大井町駅からニコンの大井製作所付近まで続く約1.3キロの道。
設立の翌年となる1918(大正7)年、ニコン(当時・日本光学工業)は大井製作所(当時・大井工場)を完成させ、ここを企業活動の拠点とした。
優れた光学機器の国産化を目指して多くの技術者・技能者が通った道は、いつしか「光学通り」と呼ばれるようになる。
Nikon|広報誌「Nikon Today」|百年の眺望|第3回
すげー。街が日本光学で成り立っていた感じ。
最近、ニッコールレンズを買って、どうもグリース切れがあるなと思うレンズがあったので、すべては無理だが、いますぐOHが必要なものを診てもらって預けてこようと思った。
工房が入っているビルの二階へ階段を昇ると普通のマンションの玄関のようなドアがあって、開けると中で職人さんたちが作業していた。
日暮里のフォトメンテナンス・ヤスダさんの所みたいだ。(ああ、いっぱい通ったなぁ)
一人の職人さんが「少々お待ちくださいね」と笑顔で対応してくださった。
電話を終えた、受付専門(?)の職人さんが「お待たせしました」と現れ、レンズを診て欲しい旨を伝えると、丁寧に診て下さり、ほとんどのレンズがグリス切れであることと、5.8cm f1.4は絞りが粘っているから、このまま使うと撮影時に「オーバー」になってしまうと教わった。
まだ、ミラーレスデジタルでしか使っていなかったので気付かなかった。よかった診てもらって。あと、そこを見るのかと勉強になった。絞りレバーのところ。
また、後ろ玉のコートスレは「汚れではないから落とせないです」とレンズに光を通しながら丁寧に説明してくださった。「もちろん、撮影には全く影響はありません」と言われてホッとした。
「5.8はいいレンズですよ」とにこやかに教えてくださる。嬉しい。
診てもらった結果、5.8cm f1.4と28mm f2を預けてきた。それなりの出費だが必要経費だな。メンテナンス代はケチりたくない。3週間ほどかかると言われたが、多分それより早く仕上がりますよと。
50mm f2と50mm f1.4はまだ、このまま使えるとも言われたので後回しにした。
ニッコール・オートのレンズは数千円から手に入るが、OH代はそれ以上かかる。一番安い、50mm f2でも7000円ちょっと。
OH済みでレンズの綺麗なものを買えればいいが、目の前にヘリコイドグリース交換などメンテナンスが必要、でもレンズがすごい綺麗というものがあったら買うかも。値段との相談になるが中古レンズは一期一会だからなぁ。
また、24mm f2.8だが、こちらもグリス切れ。以前、OH済みのこのレンズを触ったときにグリースが軽めだったのだが、やはり広角レンズのグリースは軽めにしてあるとのことだった。被写界深度の深い広角レンズなのでピントをさっと合わせられるように軽めにすると。
対して、中・望遠レンズは少し重めにする。軽くて少しの力で動いてしまうと浅いピントなので使いづらくなるからとのこと。
レンズが戻ってくるのが楽しみだ。