HASSELBLAD SWCは正直なカメラ

筑波実験植物園でContax IIとBiogon3.5cm f2,8を撮り切り、陽が傾きつつあるなか、焦りながらHASSELBLAD SWCを取り出して使い始めた。同じビオゴンというレンズだが、こちらは38mm f4,5換算21mm相当。ピントは目測。極端なカメラだ。

aremo-koremo.hatenablog.com

これから、だいぶ日が経ってしまったがフード、フィルター枠、フィルターを全て純正で揃えた。

f:id:aremo-koremo:20171117154328j:plain

全て純正で揃えるまで時間がかかったが、かっこいいだろ〜?

真面目なカメラというわけではない

f:id:aremo-koremo:20171117154436j:plain

HASSELBLAD SWC Bigon 38mm f4,5 (PRO400H)

どうだ!そのまんま写る。自分で決めた露出、構図、(ピント)がそのまんま写ってしまう。逃げられない。言い訳ができない。これほど上部と下部の露出に差があるシーンでどうしたいのか。下部を潰して上部の紅葉の色味を出すのか。上部を飛ばして下部の道を出すのか。意図がそのまま出てしまう。

f:id:aremo-koremo:20171117154730j:plain

正面に立っていたつもりだった・・・つもりだった。付属の水準器に気取られて水平ばかり気にしていた。上がりの写真を見たらこんなにずれて立ってた。期限切れ間近のPRO400H(頂き物)を早く使い切らないととか、太陽がどんどん沈んでしまうなどと焦って露出を暗部に取ってしまって太陽が飛んでいる。ああ。超広角というだけで絵になると思ったら大間違いで、むしろ、変な写真になるので怖いカメラ。

f:id:aremo-koremo:20171117155031j:plain

あわわてて撮った一枚にしては、うーん、まぁ・・・という感じ。よく頑張ったな!私よ。褒美にレンズ買ってもよし!

f:id:aremo-koremo:20171117155136j:plain

露出、しくじってっるよね。夕陽が撮りたかったのに芝生の露出でどーすんの!もっと絞りなさいと。写ルンですの方が綺麗に撮れてたぞ。

f:id:aremo-koremo:20171117155310j:plain

がんばりましたね。まる。

uturundesu.hatenablog.com

写ルンですの方が綺麗?

12枚中5枚という結果

なんとか出せた5枚。12枚撮り中5枚を"のみ"と考えるか、5枚"も"と捉えるかは人それぞれだけれど、今回は中判カメラ特にこのSWCは焦って撮るカメラじゃないということを痛感した。陽がどんどん沈む、フィルムの消費期限が迫ってる、Contaxも使ったけれど、SWCも使いたいなどと、欲を出した結果が納得いかない結果を生み出したように思う。もっと既出の記事のようにじっくり撮った方が良かったのだ。

HASSELBLAD SWCは正直なカメラ

ピント合わせも目測なのでボケで誤魔化せないカメラ。構図で一発勝負。同じ中判ロクロクのカメラでローライフレックスなどがあるが、これはピント合わせをすることによって、ピントが撮影者の意思を伝え、写真をわかりやすくすると思う。しかし目測ピントで広角一発のこのカメラは構図、露出のみだ。(無論30cmぐらいまで目測で寄ればボケはできる)撮影者が焦って撮ればその時の焦りが、構図、露出に現れる、とても撮影者に正直なカメラだと思った。これがポジフィルムでもっと露出にシビアだったら、もっと散々な結果になっていたかと思うと恐ろしい。怖いカメラだ。誰にでもススメられるカメラではないが、これまでのピントを合わせて中判の大きなボケを楽しむということからの卒業、別枠のカメラと考えれば、これ以上のカメラはない、唯一無比だ。さて、これからも海などにも持って行ってがっちり撮ってやろうじゃないか。久々の骨のあるカメラに出会ったように思う。買って良かった!

消費期限が10月までだった。 あと一本ある!くそう、中判広角でバーンするか。

ハッセル漬けの日々を送りたい。 

 表紙もかっこいい。