HASSELBLAD SWCがやってきた

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ハッセルブラッドのSWCがついにやってきた。以前、 500C/Mは80mmプラナーと使ったことがあったのだけれど、重さにやられてこれはダメだと手放してしまったが、昨年から続く、中判ブームの「頂」として、「死ぬまでに使いたいカメラ」筆頭に入る、ハッセルSWC(M)を探していた。

条件は下取りレンズ、カメラと交換ができることで、一年使わなかったレンズ、カメラを断捨離して手に入れたいと目論んだが、お陰で時間がかかってしまった。

やっと交換以上の値付けとOH済みの程度の良いものに巡り会えたので手に入れた。お陰で防湿庫がすっきりした・・・。「防湿庫査察官」にも褒められることだろう。

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とりあえず、フードなしで撮りに行った。その後、フードとフィルターも購入し、フルセットになった。ちなみにフィルターとフードは探すのが大変なのでセットで売られているものの方がいいと思う。(ほとんどないが・・・)

超広角という感じがしない

早速、文京区の旧古河庭園へ行ってきた。

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HASSELBLAD SWC Biogon 38mm f4,5(HP5)

このレンズ、換算21mmなのだけれど、ぱっとみ、ライカ版の21mmとは全く違って超広角の感じを受けない。周辺が引っ張られるような無理をしている感じがないのだ。これには驚いた。

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開放。さすがに周辺が流れる感じになるかな。

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この柔らかさが好み。目測カメラだけれど、こういう構図なら全然問題ない。むしろこのカメラはボケとか曖昧な部分で勝負ではなく、構図で勝負のカメラなんだと思った。

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今回撮った中でも一番手応えがあったもの。これぞ広角と言いたいけれど、普通に撮れている。ひんやりとした静けさが伝わるといいんだけれど。

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なんだろ、カリカリな感じではなく、トーンが綺麗に出る感じ。HP5との相性もいいのかな。このビオゴンはT*コーティングじゃなくて、単層コートなのでモノクロに向いているのかもしれない。

最短は30cm

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最短を試してみた。換算21mmで柵があるとさすがに30cmまで寄れなかったので60cmぐらいだったと思う。しかもf16ぐらい。外すわけがないと思いながらも心配だった一枚。なんとか撮れてたし、きっちり背景もボケてる。さすがに38mmならボケるか。

油断すると・・・

あえて、恥を晒すと・・・。

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こんなに傾きが目立つ。f8と絞ってもこんなに周辺が引っ張られる違和感のある写真になってしまう。これでも注意深く、正面に立って、水準器に従って水平で撮ったような気がするんだけれど・・・すこしでも油断するとこんな風にダメな写真を量産しそうなので12枚気合い入れて撮る必要がある。

SWCというカメラ

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フードなしの状態。欲しかった白鏡胴。メートル表示じゃないのが残念だけれど、まぁ、慣れの問題かと。

普通のハッセルに比べると超コンパクト。ピントは目測、露出計なし、ミラーなし。例のハッセルのボシュってシャッター音もなく、カチャっていうだけ。

上についているのがファインダー兼水準器。のぞいてみると「うーん、広いかな」という感じ。ライカとかの外付けファインダーの21mmをのぞいたときのような絶望感はない。あの広さは手に負えない感じがする。

ましてや15mmとか・・・どうやって何を撮ればいいのか・・・。

とりあえず撮ってみて、「撮れないことはない」という手応え。

今度はきちんと三脚を持って行って、レリーズケーブルもこのカメラのために買ったので房総とかの海をレリーズで長時間露光とかしてみたい。冬とか空気が澄んでいるときの夜景とかも面白そうだ。ただ、三脚なしのスナップもこのカメラでこなしていきたいので日々精進あるのみ。

久々に手応え、撮り甲斐のあるカメラがやってきたという感じ。ピント合わせができるカメラを持つとほんと素晴らしいとか思ってしまう。

中判目測カメラの緊張感と言ったら、あんたもうね、フィルム一枚あたりいくらとか計算なんて絶対にしないんだから。そんな無粋なことしない。

しかし、このビオゴン38mm f4,5というレンズ、とてつもないものを作ってくれたな、ベルテレさん。と、改めて思った。

ビオは「生命」、ゴンは「角度」で、生きとし生けるものを全て写し込もうという超広角レンズ。

ツァイスがこのレンズ作ってみたんだけれど、ハッセルさんよ、応えられるかい?と挑戦してきたこの企画にきちんと応えたハッセルもすごいと思う。唯一無比な感じ、孤高のカメラ。

うーん、気に入った! 

 とりあえずの一冊。

今回のフィルム。 

 次はポジでも撮ってみたいが、やっぱりモノクロで撮り続けたいかな。

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