代官山にある、旧朝倉家住宅に行ってきた。
ここは以前から行ってみたいと思っていた所だった。
代官山は以前は友人が働いていた「ボールルーム」というホールがあったのだが、そこへ行ってみたところ、全く気配がなかった。調べてみるとすでに閉鎖されていた・・・。
代官山・・・ああ、なんておしゃれな街なの。すれ違う人皆がお金持ちに見える。
「あのお姉さんは普段はライカのMデジタルと新品レンズを使っているんだ」とか。制服姿の高校生が歩いているだけで「あの子はいいとこの家の子でいっぱいカメラとかレンズを持っているんだ」と思い込んでしまう。
さて、そんな代官山から少し奥に入ったところに旧朝倉家住宅はある。へぇ、こんなところにこんな建物があったのかという感じ。
重要文化財 旧朝倉家住宅
HP : 渋谷区/重要文化財 旧朝倉家住宅
動画もアップされていた。この時期はいいだろうなぁ。
この時の機材は「キホンキ」のPENTAX SPとSuper Takumar 50mm f1.4の"黄金セット"だ。一眼レフに50mm f1.4。
これ、いわゆる、Super Multi CoatのSMCじゃないけれど、全然違いなんてわからないかな。
50mm f2あたりもいいけれど、50mm f1.4、いいよね。どーんと来いって感じ。多分なんでも撮れる。多分。
トイレの裏で。まだ緑色のもみじ。
早速室内で撮ってみた。実は1/15でシャッターを切ってる。SPは軽いのでスローシャッター弱いかなと思っていたんだけれど、思いの外手ぶれなくて驚いた。
しかし、同じPENTAXでもME Superでこのシャッタースピードは切りたくないんだよな。1/30以下は自信がない。
中庭。和洋折衷の作りかと思ったら、全くそんなことなく"ほぼに和"だったな。
室内を18mmとかで全体をどーんと撮るのもありなのだろうけれど、35~50mmあたりでセンスよく撮りたいものだけれどなぁ。もっと知識が欲しい。
中庭。大正ロマンと言われているけれど、大正を生きていないので実感がない・・・。
海外からの観光客も多かったけれど、お客さんが絶えることはない感じだった。
しかも、こういう景観が良いところにいると数秒で職員さんがすっとやってきて、「申し訳ございません、長居はご遠慮していただいております」と言われる。座って数秒。早いぞ。
長い廊下。大正時代にこれだけの大きな屋敷を建てられるのは相当なお金持ちだな。
東京「府」の議会議長も歴任した朝倉さん。
内玄関の隙間から光。ここでは露出を相当考えて撮ったので、思うように撮れて嬉しかった一枚。
洋間。光の取り込み方がうまいと思うんだよね、このころの建物って。光だけでも絵になる。
庭園
見事な庭園。開放でやんわり。
f2.8ぐらいで。このもみじの量からすると紅葉の時期は楽しめると思う。
向こうの柵を一跨ぎすると急激に都会になるけれど、回遊式庭園は見事だった。
ちょっと無理してオーバー気味になってしまったのを無視して開放で。フォトショップで焼きこんでる。絞り値と背景の距離感はとても大切だなと。
どれぐらいボカすのか背景を処理するのか考えながら撮る。
ここが紅葉したらまた来たいな。今度はポジとかどうだろう。いや、紅葉もモノクロで撮ろうか。
土蔵。木々の木漏れ日の中に建っている。
モノクロで白を撮るときは?白はプラス補正、黒はマイナス補正の、「シロップ、クロマイ」で。いい感じ。
手持ちのレンズ、50mmで入りきらないときはどうするのか?煽る?それとも?そんな工夫している時間も楽しい。
笹の深いトーンを出したくて一段ぐらいアンダーで。影は潰す。ハイライトは飛ばないように。
ここが代官山とは思えない庭園。
最短開放で遊んでみた。昔はよくやったけれど、久しぶり。普段こんなによることはないし、しかも開放でここまでよることはないかな。でも、楽しいねぇ。
少し古いレンズだとこんな感じになる。これがシグマのart 50mm f1.4だったら・・・どうなるんでしょうねぇ。ねぇ?
庭園の出入り口。こういう門構えを見てワクワクするのは日本人だから?
Super Takumar 50mm f1.4を使ってみて
「50mmは標準レンズ」と言われているらしいけれど、ひとそれぞれの「標準」があるので、あえて、標準レンズとは言わないが、50mmは35mmほど気楽でもなく、85、90より使い勝手がいい。
ましてや28mmよりはまとめやすい気がする。広角は散漫になりやすく、「何を撮りたかったの?」と思い返すことが多い。
50mmでさらにf1.4の開放値があればほとんどのものは撮れるような気がしている。
それで撮れない時というのは「引きれない」時だと思うけれど、そんなときは清く諦めるか、構図で勝負か。全てを入れようと思わず、かと言って「切り抜きすぎず」の程よいところで撮れるのが50mmだと思った。
さらに一眼レフの新し目の50mmレンズは最短が45cm前後とすごく寄れるので色々工夫のしがいがあると思った。
シリアスに撮るのならそんなに寄る必要はないだろうからレンジファインダーの最短1mでも十分だし、自分なりの世界観のようなミニマムな世界観も45cmまで寄れれば十分表現できるのではないだろうか。
広角レンズが最短30cmだったとしても画角の違いは超えられない。
最近の50mm f1.4は各メーカーが凌ぎを削っていて、大型化、重量も増して来ているだけに、ペンタックスのタクマー50mm f1.4はとてもコンパクトでよかった。
SMC Takumar 55mm f1.8との違い
55mm f1.8も持っているけれど、この5mmの違いはでかいなと思った。55mmだと引きれないことがしばしばあったように思う。
それでも55mmでf1.8というのは設計的に無理をしていないのか、写りは抜群だと思う。どっちか選べと言われたら個人的には少し癖のある50mm f1.4を選ぶけれど、初めての一眼レフとレンズならPENTAX SPと55mm f1.8を勧めたい。
どっちにしても後で50mm f1.4を買い足すんだからね。で、気づくと50mm f1.4ばかりになってしまうとかね。
どっちも数千円で買えるから。ビタミン剤を買うつもりで一本どうぞ。
PENTAX SPとタクマーレンズで幸せになれる?
そうそう、彼氏(ご主人)、彼女(奥さん)がまだ写真を始めていなかったり、デジタルの方だったら、このセットを買ってプレゼントしてあげよう。(軍幹部に光る石を一緒にぶらせげて渡すとなお良し)
そしてM42レンズを二人でいっぱい買って交換しあって、二人で幸せになってしまうのだ。(二人で沼へ心中!)
同じカメラとレンズを持ってデートして同じところを撮って、現像したらプリントの見せ合いっこをする。
二人で同じところに行っても、写真を見て、え?こんなところをあなたは見ていたのね!新鮮だわ!
君の視点最高だよ、ハニー。とかね。どう?ららら〜。
必携の一冊。
HP5より少しよく写るかなぁという感じ。写りの雰囲気としてはHP5の方が好きかな。