レンズ付きフィルムは「写ルンです」が代表だけれど、今回はコダックのレンズ付きフィルム「Kodak スナップキッズ フラッシュ800」を使ってみた。時々露出を測ったりして真面目に撮った。
コダックを選んだのは単に安かったから。2個セットで1000円だった。2年ぐらい前に買って、いつか使おうと思っていたけれど、なかなか持ち出さなかった。やっと一本撮り切って現像したのでアップ。
海の写真
内房に行った時の写真。
いつもならド・ピーカンでISO800なんてフィルム絶対に使わないのに、デジカメみたくISOを変えることができないのでそのまま使ってみた。オーバー、ハイキーかなと思ったが、意外にきちんと写ってた。周辺光量落ちが写ルンですより強いかな。この辺は好みかと。
この時も写ルンですを持って行ったがあっという間に撮りきってしまった。
ドーンと周辺光量落ち
逆光で露出はおそらく、3段ぐらいはオーバーなんだろうけれど、ちゃんと写ってる。カラーネガはオーバーにはめっぽう強い。
見たことがないほどの大きさの流木と崩れ落ちた木、そして青い空。
このヌルさ。田舎とあってる。
木更津、久津間海岸の夕陽。写ってないかと思ったらきっちり写ってた。富士山も写ってる!
ISO800、f10、SS1/100なら夕陽は撮れるということだな。こんな時間帯になると最低でもf2.8とかにしたくなるけれど思い切って絞ってもいいんだ。
東京ゲートブリッッジ
夕方5時ぐらいから撮ってみた。
ゲートブリッジ。真ん中になんか写ってる。全体的に逆光なのでフレアっぽい。右側に太陽があるので左側が光量落ちしている。それが当たり前なのか。
太陽そのものを撮ってみた。完全にオーバーだけれど、ここまで写ればいんじゃないかな。ドスンとトンネルみたいに周辺光量が落ちてる。
いい。ここまでグラデーションが出るとは思わなかった。
フェリーさん、シルエットください!はい、いただきました!
どんどん陽が暮れていく。
スカイツリーが見える?この時の露出は露出計で計ったところ、ISO800でf11、1/125だった。どんぴしゃり。
沈む太陽。右下になんか出てる。ゴースト?違うか?
ゲートブリッジとグラデーション。やっぱり、右下になんか出てる。今度は白い線。
あら?感光してるな。この時、あと3枚とかだったような。この頃から巻き上げがガリガリ言い始めたんだよね。なんだろうって思ってたけれど、こういうことかと。
ひー。完全に感光してる。この位置だとカメラの中では左の上側?隙間があるのかな。
最後のコマ、27枚撮りの28枚目。これも感光してる。感光している!不良品だ!なんて小さいこと言わない。器はでかいほうがモテるぞ。
この写真、いい感じ。私だったら、普段使っているフィルムカメラではこんな風に撮れないかも。感光したところをトリミングしてプリントしてみたい。2Lぐらいなら飾りやすいかも。写真のある生活。
ちなみにカメラには残り1枚を撮ったらその後はちゃんと撮れませんというようなことが書いてあったけれど、とりあえず、巻き上げが終わらなかったので撮ってみた。29~30枚ぐらいはシャッター切れて巻き上げが終わった。結果、28枚だった。
写ルンですは枚数通りに近いところで、きちんと巻き上げが終わってわかりやすいけれど、スナップキッズはその辺りの作りがイマイチだった。やっぱり日本メーカーはすごいと思った。あと、スナップキッズはちょっとシャッターを押すときに違和感があった。硬くて、押しづらい感じ。あ、手ブレたかなとか思ったけれど、一枚もブレてなかったから問題ないけれど。
スナップキッズ800の仕様
ULTRAMAX800のフィルムと広角30mm(ちなみにiPhoneも同じ30mmぐらい)の二群二枚のプラスチックレンズ。
絞りはf10固定でシャッタースピードは1/100固定。
1.2m〜無限までピントが合う。
30mmレンズでISO800、f10、1/100ってオイシイところついてる。
広角レンズを使ってスナップする時の感覚。
レンズ付フィルム「Kodak スナップキッズ」フラッシュ 800
写ルンですシンプルエースの仕様
ISO400のフィルムと一枚の32mmレンズ。
絞りはf10、シャッタースピードは1//140で固定。
1m〜無限までピントが合う。
これもいいところをついてる。
写りの違いはなんとなく、コダックのほうが色味が濃い気がする。条件の違いもあるかな。
撮ることに集中できる
ここまで真面目にレンズ付きフィルムで撮ったのは初めてかもしれないが、使ってみて感じたことは、露出を決められない不安って凄かった。それでもファインダーとシャッターだけなので真面目に構図とタイミングを考えて撮ることができる。本当の#ファインダー越しの私の世界。
このレンズ付きフィルムの仕様を考えて普段のカメラに応用すると、
・天気のいい日、もしくは薄曇りぐらいの時に、
・ISO400(デジタルならISO400に設定する)のフィルム
・f11に絞り
・シャッターを1/125に固定
・レンズを広角28mmにすれば(もちろんMFで)
・ピントを約2mあたりにする
すると、約1m~無限まできっちり写る。広角でのスナップはこれで十分。AFより早く撮れる。日陰と日向の二段ぐらいの違いなら問題なく写ると思う。颯爽と街中をスナップする。かっこいい。露出固定って中平卓馬みたいだぞ。
最短1mなので接写は全く向いていない。撮るならお花畑とかで手前から奥まで花が広がっている所でどこかにピントが来るという感じで撮ると、写ルンですの「前ボケ」が見られるはず。
いいか、寄るな、寄るなよ。1mって結構遠いぞ。自分の腕が何cmか計っておくと便利。つまり、腕が1mある人以外は「自撮り」はできないと言うことだ。私は70cm。あなたは?
調べたら、写ルンです1600Hi・Speedは最短80cmだ。腕の長さが80cmある人ならこっちだ。f14まで絞ってあるし、シャッタースピードも1/200。人の激しい動きを止められる。手ブレの恐れもなし。
今度、使ってみたい。
写ルンです30thアニバーサリー
写ルンですの限定品が出るようだ。
5万本限定。アニバーサリーキット等が付属。通常モデルに初代モデルのような着せ替えカバーを被せる。うーん、どれぐらいの人が買って「使う」んだろうか。記念に買って使わない人もいると思う。
私にとってカメラは撮ってなんぼなので、そういう意味でこのモデルは少し高くて買いづらい。値段が一回り高い。富士のサイトでは27枚撮りで1058円。これに対して通常モデルが734円(27枚)、842円(39枚)、39枚撮りのお得感が光る。現像代は場所にもよるけれど、一本でいくらだから39枚撮りの方がお得。
「使う」写ルンですとしては39枚撮りをババーっと撮って、とりあえずプリントしないで現像のみ、データ化して、送料込みで800~900円が一番安いか。写ルンです本体(39枚撮り)が800円ぐらいでトータル1600円ほど。月に一度ぐらいいいじゃない?
私は郵送でトイラボに現像を出して、データ化してもらって(サイズにもよるが772x512ピクセルなら無料)PC上でチェックして、気に入ったのをまとめて他のカラーネガと一緒にプリントするつもり。
今の時代、トイラボ超便利。
前はセブンイレブンの同時プリントサービスを使っていたんだけれど、とうの昔に受付が終わった。サービスが終わる頃、2010年ごろかな、フィルムをレジに出して、よく高校生ぐらいのアルバイトの子を凍らせたなー。フィルム自体、見たことがない様子だった。
レンズ付きフィルムはフィルムを経験したことがない人には新鮮だろうし、逆に高性能カメラを使っている人はどうにもならない不自由さから、どうにかしようと努力していい写真が撮れるかもしれない。
または家族旅行などにも一個持って行って、デジカメとは別にフィルムで「記念写真」を撮ってみたらどうだろう。デジタルだとなかなかプリントをしないことがあるかもしれないけれど、これなら同時プリントに出して、家族全員の写真を残すことができるかも。他人に頼んでも押すだけなのでスマホで頼むより楽かも。お盆と年末年始の旅行に持って行こう。
やっぱり最強だった
過去に写ルンですは最強って書いたけれど、コダックのスナップキッズ800も使ったら最強だったな。ちなみにレンズ付きフィルムはシャッターに電池を使わないから、エベレストの頂上でもシャッターが切れるらしいぞ。宇宙でもシャッターが切れるのか?それならクマムシも真っ青だな。
普段使いに
少し毛色を変えて