Sonnar 13.5cm f4
Sonnar 13.5cm f4を手に入れた。ニッケルの戦前モデル。
145万5千番台なので1933年製。ちなみに1932年発売。
135mmレンズだが意外にコンパクト。同じ時代のライカの135mmレンズより短いが重さは同じぐらいか。フード込みで530gほどだった。
530gのレンズをボディに装着すると流石に前のめりになるのでバランスがいいとは言えなくなる。
最短は3feet=約1.5m。
もちろんノンコーティングで3郡4枚のテレゾナータイプ。
本当にお世話になっています。
それでも一眼レフ用の135mmレンズに比べたら相当コンパクトかと。
さらに作りも凝っていて、1930年代のドイツ光学製品はとても素晴らしいものが多いと思う。
Sonnar13.5cm f4はまぁまぁ見かけるが、ニッケルは探すとない。シルバー鏡胴の13.5cmの方が見つけやすい。
あとはニッケルのSonnar 5cmとかの方がContax Iについてきたりして見つけやすいかも。
ニッケルかシルバーかどちらでも良かったのだが、欲しかったのはニッケルで、さらに安く見つけられたのでニッケルにしてみた。
戦後のSonnar 135mm f4は結構あると思うのでこちらは見つけやすいと思う。IIaとかにつけるとかっこいいぞ。
フード
フードはA42のZeiss Ikon製の12831/1。これも見つけるの大変だった。ほんとぱっと見、サードパーティ製と言われても違和感ない。でも作りは素晴らしい。
このフードは被せフード(A42)なのだけれど、これまた他のCotanx用フードと同じく、簡単にすっぽ抜けるので黒いマスキングテープで固定している。
落とすと簡単に歪むので困る。
純正で揃えて使いたいのよねぇ〜。罪作りなフードだこと。
Sonnar 13.5cm f4の写りは?
f4開放、1/100だったかな。135mmらしい写りになったかなと。
撮影場所は広い場所を選んで稲毛海岸で。
ここ最近"トライーXは感度400ない疑惑"が強まっているので感度200で撮影し、400で現像してみた。
が!この時、シャッターダイヤルを確認していたんだがどうも1/100のつもりが1/50だったようでさらに一段オーバーで気づくまでのネガが真っ黒になってた。
おかげでコントラストタカタカな写りになってしまった。
もー、こういうところが可愛いなー、Contax Iは!
しかも、幸いにも最初の1コマかぶっただけで36枚きちんと撮れていたのでフィルム装填が正しかったということになる!私は偉い!
これね。右を見て、右を。f4開放。ピント面は硬すぎず、ボケがふわーと溶けてる。
素晴らしい!
あ、この日は夕方で曇りだったので明るいところでもISO200、f4で1/100ぐらいしかなかった。
焦点距離と同じシャッタースピードが手ブレの限界とどこかで覚えたので、絞らなかったので開放のみのレンズテストみたいになった。
本当は最低でも1/200ぐらいは確保したかった。
トライーXめ〜。ISO400にしやがれ!
ピントは無限だったか。解像力はf4開放でもいいと思う。
少し周辺が落ちるかなという程度。
ほどほどの写りでいい塩梅。
これは人にピントを合わせたと思う。犬の散歩に訪れている方が多かった。
ここで初めて、露出を間違えていることに気づいて、1/50だったのを1/100にした。
どうよ、この写り。穏やかで硬すぎず、柔らかすぎず。
同じ135mmのライカのHektorとはまた違った趣かなと。
3~4mぐらいだったかと。ピントもボケも程よいね。
これでポートレイトを撮ったらいいんじゃないかと思った。
Contax Iでまつげにピント合わせられるか?
無理だよねー。
でも1930年代の人たちは合わせていたのかもしれないぞ。キャパとかさー!
というわけでノルマンディのオマハビーチです。
ウソです。イナゲビーチです。
キャパはContax IIと135mmであの写真を撮ったとか聞いているけれど、どうだったんだろう。
私なら絶対にピントなんて合わないね。絞って全部無限にする。と言っても当時は高感度フィルムでISO100とかだっただろうから、絞れないかもしれない。
ちょっとピンボケじゃなくて、現像ミスというのは有名な話だけれど、ピントをあの戦場で合わせていたなんて信じられない。
なんで人に合わせなかったんだろう。それでも無限ピントなので向こうの東京スカイツリーが見える。結構な解像力じゃないかなと思う。
この圧縮感。いいねぇ。
135mmは寄らないことだ!寄るなよ、寄るなよ。
多分3mぐらいか。これ以上寄るとボケに目がいってしまうので注意した。
嫌いじゃないなー、135mm。
陽が暮れてきたので Sonnar 5cm f1,5に変更
だんだん16時をすぎた頃から陽が暮れてきて露出が稼げなくなってきたので、f4の135mmは限界ということで、サブに持ってきた同じニッケルのSonnar 5cm f1,5に変更した。
まぁ、コンパクトだこと!
暗がりへ。f1,5で1/50を慎重に切った。f2の1/20は選択できなかったなー。
ボケが回ってる。この辺はf2の5cm Sonnarと比べてみたい。
あと周辺が落ちまくってるな。
これも味。どう使うかは取り手次第。腕が試される。
偶然周辺減光がうまくハマったとは言いたくないぞ。
ピントはバルナック 。
少しハロが出てる?ボケの感じはゾナーって感じ?プラナーだともう少し崩れるかな?
なんだろ、ピント、ボケともにゾナーの方が好きかも。
この建物が気になったので。手前のボケも穏やかでいい。
ひひひ。最高でしょ。薄暮の灯台って感じで。墨絵っぽくなって嬉しい。
よーくみると、電灯からフレア(ゴースト?)が出てる。
これ、前に撮った時も同じようなのが出てたな。
何か原因があるのかも。古いSonnar特有なのか、当時のガラス品質なのか。
Summarなどのガウス型ではあんまり見かけないような気がする。
ここに来るとどうしてもこれを撮ってしまう。
近寄ってよくみると今は使われなくなったただの焼却炉だったりする。
遠景。階調も出ていて、雲も残った。
露出の塩梅が良かったか?もう一段アンダーでも良かったか?
するとISO400で撮っても良かったか?悩みは尽きない。
車のCM的な。こういう雰囲気のCMが増えた気がする。
古いカメラ持って車に乗って海に行って写真撮るみたいな。
しかもおっさんが。(あ、いや、写っている方は美女です!美女です!美女です!)
砂浜。車も出入りしているんだなーと思ったら、砂を入れて整備していた様子。
どこの浜も侵食で砂浜が減っているとは聞いているが・・・。
さて、陽も暮れ始めたので帰りましょう。
多分1/50ぐらい。よく手ブレませんでした!
拡大するなよ、拡大するなよ。
向こうに見えるのは幕張のツインタワーか?
あれ?ツインタワーなんてあったっけ?・・・あるよね?
Sonnar 13.5cm f4の描写について
見ての通り、細身。まぁまぁ見てくれはいいじゃない?
フードも深くて遮光性を期待できそうだけれど、ノンコートだからね。色々諦めてるし工夫しないと。
描写は開放のみなので言い切ることはできないけれど、開放は柔らかめでポートレイトにも使えると思った。
多分二段絞れば遠景、風景にも使えるのではと思う。
線が太いとか細いとかいうけれど、自分にはちょっとわからない。
ボケはSonnarって感じ。理屈じゃなくて経験から。プラナーがふわっとしているのなら、ゾナーはブワって感じ。
α7IIを使って室内で試し撮りしたもの。
EVFでピント拡大すると開放だと少し緩かった。
でも、f5.6~8まで絞ればここまでシャープな感じ。
デジタルでも積極的に持ち出したいレンズだな。
アメデオアダプターバンザーイ!
外付けファインダー
そうそう、外付けファインダーも手にれた。
ボディから引き出す、内臓のファインダーは8.5cmなので使えず。
で、外付けファインダーを探し続けて三千里。
全然ないの。パッと出てきたのをパッと買った。
あと、アルバダファインダーで折りたたみのがあるんだけれど、あれも相当クモってしまっていてかなり実用には辛い。
ちなみにこのファインダーはCarl Zeiss Jena銘なので「おそらく」戦前かと。
戦後は"Stuttgart"銘が入るのかなと思っているが、詳しい方がいたら教えて欲しい。
これは「8.5cm」と「13.5cm」の枠が出て、パララクス補正付き。つい、補正を忘れてしまう。
とりあえず無限にしておいた方がいいぐらいか。
かっこよさではリボルバーのような、ターレットファインダーもいいんだけれどねぇ。
ピント合わせは辛い
ピント合わせは辛かったなー。
多分縦ズレを起こしていると思うんだけれど、まぁ、これぐらいかなと思えるので特に気にしていない。(ただ今回のような中望遠で近接を撮る時は注意している)
OHにはそろそろ出してみようかなとは思っている。
レンズ性能に不満はない。
あとはContax Iのシャッターダイヤルをきちんと使えるかということに尽きる。
これはカメラのせいじゃない、使い手の問題。
135mmは楽しい
以前も135mmで1日過ごしたけれど、明るいところならなんの問題もない。
広いところに行けばいい。狭いところではピントに自信がない。
ただ、ペンタックスのSuper Takumar 135mm f2.5は使ってみたいし、Nikkorの135mm f2も使ってみたい。ああ〜。
中望遠、思っているほど不便ではないし、面白いよ。
今度はNikkorのSマウントの8.5cm f2が欲しくなったよ。大変だよ。
稲毛の温室をContax IとSonnar 5cm f2で撮った。
これ、最高に面白かった。蜂谷さん、コンタックス持ってノルマンディに行くのよ。キャパと同じように。でもね・・・うふふ。
とりあえず、これは必携。