晩秋に柏市にある「旧吉田家住宅公園」へ行ってきた。
カメラは修理が完了した、Canon IVSbと以前購入したSerenar 50mm f1.9。もちろんCanon Rapid Winderもつけた。
フィルムは紅葉撮影のために買った、オルソクロマチックフィルムであるRollei Ortho 25を初めて使った。
紅葉になぜオルソクロマチックかというと、オルソクロマチックフィルムはパンクロマチックフィルムの前に作られた、古いタイプのモノクロフィルムで"赤に反応=感光しない"モノクロフィルムだ。
青と緑には反応する。
ということは、紅葉の赤にはどんな風な写りになるのかというと赤色は黒色になるはず。
果たして?
目次
- ランチは吉岡茶房で
- 旧吉田家住宅公園
- 果たして赤は黒く写るのか?
- 赤が黒くなった
- 庭園で
- 建物近くで
- 洋館
- テニス研修センターの側で
- 開放最短で
- オルソクロマチックフィルム
- Serenar 50mm f1.9
ランチは吉岡茶房で
カレープレートランチ。すごく美味しかった。サラダも美味しくて950円、本日のコーヒーが半額でセットにつけられる。
コーヒー豆もこだわりのピーベリー。
コーヒー豆の販売もしていて注文すると、その場で焙煎してくれるという。
また、焼き芋もやっていて。一個注文。二人で一個分けてもお腹いっぱい。
食事中、近所の高校生が購入してテイクアウトして行った。
これ、スプーンで食べてもねっとりしていてデザートのように食べられた。おいしいぞ。
コーヒーともよく合う。オススメだ。今度はかき氷も食べたい。
旧吉田家住宅公園
1975年にアン清村と組んで全英ダブルスを優勝した沢村和子さんのご主人が、ここ吉田家の43代吉田家長男の吉田宗弘氏。
となりには洋館が2棟建っており、現在もお住みになっている。
旧吉田家住宅の隣には公益財団法人「吉田記念テニス研修センター」、TTC(Tenis Training Center)がある。
かなり大きなテニス研修施設だった。
ラケットを背に施設に入って行く方も見受けられた。
沢松和子さんは現在日本テニス協会副会長。テニスプレイヤーの沢松奈生子さんの伯母にあたる。
果たして赤は黒く写るのか?
どうだろうか。何かいつもと違う?
ちなみにカラーだとこう。
フォトショップでモノクロにするとこう。
うーん、全然わからんな。少しハイライトが飛んでいるのは多分露出をミスっているかも。
こうやって見比べるとデジタルのモノクロとフィルムのモノクロってなんか違うね。
ISO25で少し日陰になるとf1.9開放で1/60とか1/30になる。もしかしたら1/40があったのでそれかも。
特徴的なボケね。
このレンズの見た目はSummitarで写りはSummarっぽいけれど、Summarでもない。かといってSummitarまで届かない感じのレンズ。
真ん中はピントが来ていて、周辺は捨てられているようにも感じる。
当時のf1.9ってかなり思い切った値なのかな?f2を切るのが目標みたいな。
赤が黒くなった
これだ。万両を撮った。
赤い実が真っ黒になっている。これこれ。オルソクロマチックに期待していたのは。
普段のモノクロフィルムなら撮らないぞ。この実は。
もちろん開放。
面白い写りになった。楽しい〜。
少しオーバー目の露出のせいもあるか、葉っぱは白っぽいが実はしっかり真っ黒になっている。
フォトショップのモノクロは実の部分が少し濃いグレーになっている。これがパンクロマチックモノクロだな。今のほぼ全てのモノクロフィルの感覚。
庭園で
案外ボケが回らない。がんばれがんばれという感じ。
そしてオレンジは濃い色になった。
もとはこれ。
モノクロにするとこれ。
やっぱりORTHOの方が濃いかな?
もっと暴れ馬のようなレンズかと思っていたんだが意外によく写る。
結構ボケが回っているところもあるな。真っ黒のものがないということは完全な赤ではないということか。
こういう写り好き。
黒っぽいところが出ているのは真っ赤な紅葉か濃い朱色みたいな紅葉だったかと。
真っ赤じゃなかったのか。オレンジから朱色に近かったのか。
真ん中の解像度は高め?当たり前か。
他はボケボケだ。
先程の寄ったものから、引いたもの。
ピント面は浮かび上がってきていて面白い。竹の節々もよく写っている。
このフィルムがそうなのか、コントラスト高め?
よーく見るとやっぱり万両の赤い実が真っ黒になっている。ピントは実なんだけれど、収差でピントが外れてる・・・。
つい笹の葉は撮ってしまうな。
この日は結婚の撮影が行われており、入れないところが何箇所かあった。
そのため、入場長は無料になっていた。
何度か、ご夫婦の撮影を見たが、とてもここの紅葉に映えていたと思う。
めでたい。
建物近くで
正門を背景に。
少し絞っているはずなんだけれど、どうだったかな。
結構回っているね。ボケが。
地面が歪んでいるように感じるが、もともと歪んでいるのと開放f1.9だったのもあるかも。
なかなか面白いかな。
洋館
旧吉田家住宅の隣に洋館があるんだけれど、そこが現在の吉田さんのお宅とのこと。
この旧吉田家住宅は柏市に寄贈されたもの。
都内のお屋敷が同じように一般公開されているのも同じよね。大変だよ、やっぱり維持費が。税金、庭の維持費などなど。
背景に井戸と洋館を入れてススキを撮ってみた。
このレンズボケがきつめかなと。あとかなり逆光できつい。扱いが結構難しいレンズだな。
テニス研修センターの側で
開放で。なんかちょっとこれまた普通のモノクロと違うような?なんだろ?
ぬるっとしているな。ぬるっと。
お隣のテニス研修センターの入り口付近。ここの横道を練習生の方が歩いて入って行った。
駐車場のオレンジ色に光っていた紅葉を開放で。
真っ青とか真っ黄色とかいうけれど、真オレンジって感じだった。
これは・・・赤じゃないからグレーなのかな。
背景の木の幹は黒く写るとして、ぽつぽつ黒いのは何かの実だったか、本当の赤だったか。
なかなか面白いフィルムだな。あとレンズもここまで寄ると個性になりそう。
開放で撮ったら中心に向かって放射状のボケになった。Summitarも同じような感じになるよね。この辺は似たのかな。
ここもちょうど最後の紅葉という感じオレンジ色に染まっていたけれど、モノクロであっさりとした。
でも、秋から冬にかけての風景ってわかるかも?
開放最短で
最後の一枚は開放最短で綿毛を撮ってみた。おもしろいけれど、それ以上はないかな。
開放最短は何か意図がない限り難しいね。
これは実はあけぼの山農業公園で撮った。車で10分ぐらいの近場。
www.akebonoyama-nougyoukouen.jp
吉田住宅が撮影で入れないところが結構あったので、案外早く撮り終えてしまってあけぼの山農業公園へ行った。
で、ポジに入れ替えようかなと、リュックを弄ったら・・・ない・・・。予備のフィルムがない・・・。
あー、テーブルに出したままだー。
ああ〜。仕方ない、散歩でもして帰るか・・・と公園内を歩いたら誰もいない・・・。
寒い・・・。帰ろうと。
オルソクロマチックフィルム
正式名称がオルソクロマチックフィルムなのか、オルソマチックなのか。
今回は改めてモノクロでも色を見ているということを認識した。
例えばこれ。
これ。普段モノクロなら撮らない。赤がグレーになるから。そしてこの緑の葉もグレーになるから。被写体としてモノクロには向いていないかなと。
でも、今回は赤色に反応しない=黒く写るならどうかとテストしてみたら、この赤は赤としては薄かったようでグレーになった。
これも経験かな。
このモミジの紅葉は下のような赤色だった。
これがシルエットぽくなってしまって、黒になったのかシルエットになったのかはわからないし、形も見えづらくなってしまった。
あらー、iPhone優秀ね。
改めて"モノクロは色でできている"んだなと実感した。
今回初めて赤色に反応しない「オルソクロマチック」を使ってみが、感度が低くて難しいかなと。
ISO100あたりが常用で、ISO400で高感度対応かなとか。
普段から黄色フィルター(Y2)を使ってISO200ぐらいで撮影が色々楽かもとか思った。
(一眼だと当たり前だけれどファインダーが黄色くなるのな!)
オレンジフィルターとか赤になるとちょっとどろっとして怖くなるしね。2段とか3段とか開かないといけなくなるし。
Y2は結構黄色いぞ。
コダックの値上がり決まったけれど、イルフォードもあげるのかな?富士も?
人気があるから施設増設するための値上げらしいが値下げは今後ないからな。どっちにしても。
Serenar 50mm f1.9
OHしたあとに使ってみたら、ちょっと絞りリングのグリースが切れていたので再度点検を依頼中。
なんでこんなに早くグリース切れになったのかなと尋ねてみると理由があった。
絞りリングから絞り羽にグリースが入り込んでしまうことがあり、最低限のグリースの量にしていることかららしい。
なるほどなぁと。色々考えられているんだなと。一応保証期間だったのでグリースの点検に出したけれど、グリースの量が難しいんだなと。
そういう理由でレンズの写真を撮り忘れた。
ぱっと見ではLeicaのSummitarっぽいね。
フードは全然ないので、海外からe-bayで買った。結構日本のものが海外にあるよね。
四角いのが正解なのかな。ぴっかぴか。他に35mm f3.5にも使えるようだ。
これだけでかいフードというのはなんかしら理由があると信じたいよな。
書いてないけれど、ボケの感じからおそらくガウス型かな。
2020年の相場的には2~3万ぐらい?当時のお値段と同じぐらいか。
整備済みを買った方がトータルで安いのは当たり前だぞ。
整備済みだとと3万超えるかもだが、整備費用には1.5はかかる。2万で買っても合計3.5万になってしまう。
鏡胴がすごく綺麗、レンズがすごく綺麗だけれど未整備。だから欲しい、整備して使うからというなら止めないけれど、整備できるかどうかは保証がないわけで。
整備済みで綺麗なレンズを買うのが一番安い道のりだな。
これはこのボディ、Canon IVSbでいやってほど感じたからな。
2018年末に購入して2020年末に修理が完全に完了したというね。
あ、あとこのレンズもキヤノンレンズの例に漏れず拭いても拭いても曇るらしいので、諦めてくれと。
もちろん個体によっては曇らないのもあるよ。私が使っていたCanon 50mm f1.2は全然曇らなかった。
写りに関してはやっぱりCanon (Serenar) 50mm f1.8 の方が透明感あって、解像度もあっておすすめ。
Serenar 50mm f1.9は趣味レンズにどうぞという感じ。
とにかくボケがキツすぎるのとコントラストがとても低く感じる。中心部の解像度は高いと思う。
全体的にバランスが良くていいレンズだなーと思ったのはCanon 50mm f1.8かな。
Canonレンズでは50mm f1.2をもう一度買い戻したい気もするが気がするだけかも?
ORTHOフィルム、一回使ってみる?
いいレンズです。