2018年10月17日 視度補正について更新
やっと買った。PENTAX SPブラック、55mm f1.8付きで。
しかも箱と純正ケース、フード、ストラップ付き。さらに当時の説明書も。よくある電池室の腐食もなし。
見つけたとき、見るからに大事に使っていた感じで、傷もほとんどない。凹みもない。
色のハゲも使っていたらハゲたという感じで好印象だった。
よくあるハゲすぎて金ぴかに近くなっているもので「ハゲで悪いか」とか「侘び寂び」とか主張しているわけでもない。(ライカのブラックペイントはバルナックの頃に比べてハゲがひどい。M3~M2、M4初期によくある。)
機関も好調という感じ。
やぁやぁ、いい買い物をしましたね。旦那。
これでいつも欲しい欲しい言っているだけで本当は買わないんじゃないの?と言う、「買う買う詐欺疑惑」から晴れて潔白を示すことができた。
本当に良かった。心底ホッとしている。これで暗殺者に殺されないで済む。
目次
PENTAX SP
いい木だ
お供え的な
一番危険なレンズ
PENTAX SMC TAKUMAR 55mm f1.8
このレンズ、見ていてちょっと思ったんだけれど、まぁ相場的には数千円レベルだよね。どこにでもある。
1970年代だからちょっとだけ古いレンズだけれど、おそらく一番厄介なレンズなんじゃないかと思えて来た。
例えばデジタルカメラ一眼レフを使っている人も純正レンズに飽きたなぁと思ったときに一番最初に手を伸ばすのがこのレンズじゃないのか。
レンズアダプターでデジイチにつけて見たり。APS-Cのデジイチにつけると82mm~88mmぐらいになってしまって「やけに狭いな」とか。
それでフルサイズ欲しい・・・と呟きはじめると言う危険なレンズ。
それにお父さんかお爺さんが使っていたため、実家にある確率が高い、PENTAX SPやSPFに付いているので初めてのフィルムカメラで撮ったレンズもこれになる可能性が高い。
SPのシルバーと55mm f1.8のセットをスマホで撮ってTwitterやインスタに「初めてのフィルムカメラです」「父が使っていたものらしいです」とかよく見かける。
"ASAHI"のロゴがかっこいい。
で、このレンズを使って、初めての古いレンズでフードなんて買わなかったりして、フレアーやゴーストやら、純正レンズにはないふんわり感を味わってしまう。
しかも2000円ぐらいで。
実は私もこのレンズは10年前に初めての中古レンズで購入している。
父の形見のカメラがPENTAX ME Superで付いていたレンズがTamronの35-70mm f3.5のズームレンズだった。
面白くないなぁと思って「M 50mm f1.4」を買って楽しんだ後、M42マウントのこのレンズに手を出した。
すると、結構普通に写るんだよね、このレンズ。いいレンズなんだよ、これ。
55mmでf1.8と言う本当に無駄を削ぎ落とし、堅実な写りだけを求めたレンズという感じ。
これが50mm f1.4になると1970年代には少しいいレンズだけれどちょっと写りに関しては開放が苦しいかなとかそういう感じ。
で、結局、すぐに手放してしまった。Flektogon 20mm f4の下取りに出してしまった。
隠し撮り
このレンズで「少し」遊ぶと、皆から「わー、M42星雲だねー」とか「オールドレンズっていいね〜」とか言われるので、気を良くしてしまって、M42マウントのレンズのことを調べてしまう。
あれ?東ドイツって国があったの?とか。1989年にベルリンの壁が崩壊して東ドイツが無くなったのを肌で知っている人などは東ドイツといえば「シュタージュ」だろとか、「トラバント」だろ、「ホーネッカー」だろとか。それぐらいしか知らなかった。
生まれた時からすでにドイツしかなかったと言う人はそんな国があったんだとか。
そして、そこでPENTACONとかFlektognとか作っていたんだ。DDRってなんだろう。"ゼブラ"って?Jenaって読めないとか。
結果、いろいろなレンズに手を出すようになる。
いつからか「オールドレンズ」と言う言葉が生まれたが、オールドレンズの定義がないのなら、このレンズを「オールドレンズの親玉」にすればいいぐらいだと思う。
オールドレンズの虎の穴。一種の通過儀礼。
成人したらバンジージャンプするみたいな感じ。
PENTAX SPは国民カメラ
PENTAX SPというカメラは本当によく見かける。どこの中古カメラ屋さんに行ってもあると言っても過言ではないぐらい。
そしてかわいそうな値段がついていたりする。そのため、ジャンクとして売られているものを買って、自分で分解する人もいるだろう。
それだけ売れたんだと思う。何十万台と売れたのだろう。
ユニクロのフリースやヒートテックが「国民服」であることと同様に「国民カメラ」といってもいい。
そんな偉大なカメラを使わねば、おちおち死ねないと思った。
特高に捕まるかもしれない。
SPを持っていないだと!?しょっぴけ!竹刀でバチンバチン!はよ買うと言わんかい!はだしのゲン。
使い勝手はいい
レリーズは滑らかだけれど、ニコンFに比べると少し華奢な感じ。
でも、ボディ剛性はしっかりしていて、ちょっとそっとでは壊れそうにない。
あとこの小ぶりなボディは手が小さめの人、日本人にはあっていたんじゃないか。いや、今もあっているのではないか。
露出計もスイッチを入れるとぴょんとメーターが動く仕組み。必要ないときは切る。
まだ、開放測光ができなかった。それができるようになるのはSPFから。
それでも問題ない。露出計があるだけでも使いやすい。かなり敏感な露出計のように感じるのでどこの露出を図るのかが使うにあたって知っておく必要があるかなと。
電池の向きに注意
一点。電池のプラスマイナスを逆に入れても露出計は動くけれど、露出計も逆に動くので注意。私は最初これに気付かなくて故障かと思ったので。
この箱のセットを見ていると高度成長期の日本のお父さんたちの夢となり、ロマンとなり、一時代を気づいたと行っても過言ではないと感じる。
どんな写りか楽しみだと言いたいが、きちんと予想通り写ると思う。持っているとホッとするカメラだ。
これからも色々と邁進いたしますと拝みたくなる。
中古カメラのザ・スタンダード。
人として産まれたからには買わねばならないカメラであろう。
追記;視度補正について
2018年 10月17日 追記
最近、目が悪くなってきて視度補正が必要になってきたので探してみた。
しかし、純正のはなかなか見つからず。どうやらニコンのDK-20Cがぴったりハマるらしいと言うことで買ってみた。
基本的に-2.0が合うので-2.0で購入。
500円ぐらい。
これを使う。
アイピースにぴったりと言うことらしいが・・・。
ちょっときつかったのでカッターで削った。
装着できたので覗いてみたところ・・・なんと見づらい!
これは・・・?と思い検索したら、もともと-1.0に設定されているらしい。
あー、ということは度数が超えてしまったと言うことになる。ならば必要なのは-1.0なのだが、設定がない。仕方ないので外した。
元々の設定が各メーカーや機種によって違うので現物あわせが一番なのだなぁと実感。
悪魔のリング?天使のリング?
国民カメラ
これもあるけれど、長谷川工作所でもLR41電池を使うアダプターを扱っている。
http://music.geocities.jp/hasegawa_repair/link/adaptor.html
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