私が持っている、唯一のM42マウントのレンズ、Carl Zeiss Ultron 50mm f1.8。
その個性的な写りで、最近人気らしい。
私もその写りには満足している。
しかし、いつも使っていておかしいなと思うことがあった。
M42レンズはアダプターを噛ませてPENTAX ME Superに付けて撮っている。
いつも通り、Kマウントアダプターを噛ませて撮りに出た時である。
私は混乱した。
女性用混乱。
混乱する
日中、晴れ。
ISO400なら大体、絞りはf8~f11の1/1000。
日陰は二段開いてf5.6の1/1000かもう一段で1/500
それで撮れる。
が、f8に絞っても1/2000を超えて"OVER"が点滅している。
カメラが「オーバー過ぎて撮れませんよ」と言っているのだ。
f11でもダメだ。仕方なく最小絞りf16まで絞ってみた。それでもダメだ。
あー、これはカメラの露出計壊れたな。
父の形見カメラなのできちんと直して使おう。
仕方ない、今日はフルマニュアルで撮ろう。
自分でおおよそのシャッタースピード、絞りを選んで撮った。
その間じゅう、ずっとOVERが点滅。壊れているから仕方ない。
で、現像したら、真っ黒。
あれ?なんで?幾ら何でもそんなにオーバーには撮ってないぞ。
ネガを見ると激しくボケてる。
ふふん、このレンズはよくボケるからな。
君には見えるか、第一面にあるこの凹レンズ。
このおかげか不思議な立体感が得られる。(らしい?)
立体感・・・。
ネガをスキャンしてみる。
立体感ない。ボケボケ。明らかにオーバーだ。
f16まで絞って無限遠で撮っているのになぜこんなに手前ボケが出るのか!?
まるで開放で撮ったみたいじゃないか。
変な写りのするレンズだな。いや、これこそウルトロンなんだ!
3月にα7で撮った時もよくボケるなぁと思ったものだ。
原因発見
すべての写真がまるで開放で撮ったみたいだった。
・・・。
開放・・・。
おかしいな。
レンズを改めて見てみる。
あれ?このピンはなんだ?
押してみる。・・・何も起きない。待て、これが所謂「絞りピン」か!?
絞りをf5.6にして押してみる。
絞り動いたー。
なるほど、これが作用していなかったからか。
横のレバーみたいなのは?動かしてみる。あ、これは絞り確認レバーみたいなものか。
他のM42レンズの時はマニュアル、オートの切り替えレバーだったけれど、このレンズは確認程度か。
改めてカメラに付けてみる。
絞りをf5.6と開放を確かめてみる。
明らかにシャッタースピードが変化している。
なるほどー。
これが作用していなかったからすべて開放だったのか。
それで測光も開放になって、露出が全てド・オーバー。
そして壊す
もう一度レンズの裏面を見てみる。
あれ?この部分はなんだ?
「こいつ動くぞ。」
押してみた。
「クキ」
って、音がした。
クキって。
ぽろっとレンズの鏡胴の中に落ちていった・・・。ああああああ。(写真撮る余裕なし)
振っても出てこない。カラカラ言ってる。
裏蓋を開けて取り出した。
なんだ、この部品・・・。
と、とりあえず動作、写りに影響はなさそうだが・・・。
ああー、もうダメだ!OH兼ねて修理じゃー。
修理屋さんに電話する。回答はOHは可能だが、その部品がなくても普通に撮れるとのこと。
ほっと一息。
今度改めて伺いますと言い、電話を切った。
始めてレンズ壊したよ。
簡単に壊れるから注意とのこと。
ぐうむ。
一応、α7に付けて撮ってみた。
f1.8開放。
f5.6
よしよし。
こういう時、デジタルは便利ね・・・。
このまま使うか・・・。