私のメインに使うレンズははオールドレンズと言われる、古い中古レンズだ。
今後、オールドレンズ、中古レンズはどうなって行くのか。
過去、現在、未来のデジタルカメラなどの動きから予想する。【過去】ミラーレスカメラの発売とアジア各国の経済的発展
2008年に「女流一眼」(今、こんなキャッチコピー炎上するかも?)と言うキャッチコピーで発売されたミラーレス一眼、パナソニックLUMIX DMC-G1がオールドレンズの市場相場を変えた。
デジタル一眼カメラ/ボディ DMC-G1 商品概要 | ムービー/カメラ | Panasonic
が、マイクロフォーサーズは画角が倍になると言う事を知り、「フルサイズバカ」だった当時はそれを嫌って食指が伸びなかった。
ただその頃から、16mmフィルム用のCマウントレンズが値上がり出した。
それ以前はCマウントは余りある程あるし、値段は3000円とかだったと言う。
今では3万を超えているモノもある。
ライカからはM8が発売され中古ライカレンズが一気に値上がりした。
ライカレンズに至っては倍以上になったものもある。
12~3万だったレンズは20万ほどに。下手すると25万とか。
そんな形でオリンパスからはPEN、ソニーからもNEXが発売されたりとミラーレスカメラはどんどん売れ行きを伸ばして、目的がオールドレンズを使うためと言う人が多く生まれた。
今に至ってはレンズ遊びのカメラはほとんどがミラーレスカメラになった。
私もNEXではコシナのNOKTON 35mm f1.4を付けたりして一杯遊んだ。
良く写らないレンズが好き!
追記;2020.6.24
NEXの発売はミラーレスレンズ遊びに拍車をかけた。
APS-Cセンサーだったのでマイクロフォーサーズよりレンズを広く使えるためで、
Eマウントアダプターは魔法のアダプターだ。
様々なマウントアダプターが出たので、売れに売れたCanon EOS 5Dにヤシコンツァイスなどを付ける事が出来るようになったお陰で、ヤシコンツァイスも例えばプラナー50mm f1.4などは4~5万と1~2万ぐらい上がったか。
アダプターはM42から始まって 旧コンタックスマウントまで。果てはエキザクタマウントなんて。
そうそう16mmフィルム用のCマウントアダプターが流行ったと思ったら、今度は8mm用のDマウントだなんて。アンジェニュー使ってみたい!
アジア周辺国の経済発展
これねー、現在進行形でもあるけれど、ほんと凄かった。
中古カメラ市などに行くと、付き人がカートを引っ張って、バイヤーはあれこれと指差して買うとか。付き人が現金をパッと出してレンズをカートに仕舞って次のお店のブースに去って行ったと言う逸話がある。
狙われたのはライカレンズでf1.0のノクチルクスなどの大口径、高級レンズばかり。
そしてついにはニッコールも。やはりAi 85mm f1.4などの大口径レンズ。
このレンズもほんと見かけなくなった。
私の感覚だと2008年あたりから銀座はアジア系の人たちばかりだった。
今も銀座に行けばアジア系の人が多い。
観光バスで乗り付けて買い物するなんていつかの日本人。
中古カメラ屋に行けば必ずと言っていい程、バイヤーがいた。
買い漁られてしまうのでちょっとゲンナリした。
前に日本人も同じような事したから仕方ないと言う話もあるが、
私、バブル経験してないから!弾けた事も知らないまま就職活動してたから!
中古レンズの整備の概念が無いので恐らく大陸に渡ったらそのままになるだろうと修理の方が言っていた。
ライカレンズはドイツで50~70年代に作られてアメリカに輸出され、80年からのバブル期にアメリカで日本人が買い漁り、日本に大量にライカレンズが流入した。そして2000年頃のクラカメブーム。
そして今度は大陸に渡って日本から中古レンズは無くなる。
中古カメラ店の店員さんは「もう、在庫が無くなったら私たちは終わりですよ。」
と話していたのが印象的だった。
それでもまだ、世界で一番質量ともに勝っているのが日本、東京、銀座だ。
10月4日〜の中古市行くかい?
【現在】フルサイズミラーレスの登場
そしてα7の発売だ。
広角の色被りは別としてもう付かないレンズはないだろう。
細々とした不自由さはあるかも知れないがこのα7はミラーレスでレンズ遊びをするには最も適したデジタルカメラだと思う。
APS-Cなどのフルサイズより小さいセンサー が多かったため、広角の方が人気があったようだが、少しずつ個性的な中望遠レンズも人気が出て来るかも知れない。
【未来】これからも高値、高騰
恐らくこれからもオールド中古レンズは高値維持、高騰を続けると思う。
よっぽどの事が無い限り、古い中古レンズは手放さない方がいい。(この考え方の人増えていると思う。)
絶対に買い戻せない。
私が好きな1930~1960年頃のレンズは職人による手作り、研磨なので二本とて同じレンズは無い。
もう作っていないレンズなので市場に出回っている本数にも限りがあるので競争になる。=値上がり傾向へ。
しかし中古デジタルカメラ用レンズはその限りではない。
コストダウンのため一律工場のラインで生産されるため、オールドレンズのように製品のばらつきはない。
先日書いた通り、中古の方がお買い得かと思う。
シグマ会津工場の動画。感動するよ。ここで働きたくなる。
あー、DP Quattroシリーズ欲しい。
1年も使わずに手放されたレンズなんて、私から見ると全て新品同様レベルに見える。
そして、デジタル専用レンズはどんどん生まれると思うし、どんどん性能は上がるのでどんどん値が下がって行く。そこが狙い目なのだけれど。
そこまでの写りは多くの人が求めていないと思うから。

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最先端、最高はこんなやつ。買う?
最先端の最高の写りを求めるならデジタルで新品を買うべきだし、味があるレンズがいいと言うなら中古しか無い。
基本的にオールドレンズは余り良く写らない。
それをレンズの味として考えられるか。
今後もミラーレスデジタルカメラは増えて行く。
そしてオールドレンズを追いかける流れは止まらない。
このレンズ遊びは恐らく日本のユーザーが一番多いかも知れないが今後も増えると思う。

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サンダー平山さん。

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この頃、凄かったらしい。
この人と、
この人がオールドレンズ関係は今、有名。
赤城さんは外せないねぇ。
この本は涙無しでは読めない。ライカウィルスに感染するから注意。
赤瀬川原平さんのツァイスレンズのコーティングがあまりにも綺麗でぺろっとなめてしまったと言う話はわからないでも無い。(どこで読んだんだっけなぁ。)
赤瀬川さんのイラスト好き。
レンズのバイブル。 虫眼鏡まで書いてあるのはビックリした。