更新 2019年 5月18日
初めてのライカって大変。やっぱり気合い入るよね。特に初体験は色々大変。心構えとか。買った後の充実感と喪失感が凄いから。
初めてのライカの買い方。また長いよ。
テーマを掴む。
さてどうするね?
とりあえず新品買った方がいい。え?高い?うん、高い。ライカって高いんだよ。
不当に高い。
100万円。「※レンズは別売りです」ちっ。
レンズは35mm f1.4で60万円。
ワンセット160万円。車買えるね。
頑張って買えるカメラの値段って10万ぐらいじゃない?これってもの凄い買い物って思わない?カメラに10万。それ以上になるとムリって思う。10万がいいライン。
綺麗に当たり前に撮れる、EOS KISS X9。
これが普通の選択だと思うね。
新品でMデジタルのライカって100万でしょう?それも10年使えるかどうかだからコスパ最悪。
でもね、ライカで「コストパフォーマンス」って禁句。
ライカ社はコストとバフォーマンスは別物と考えてるから。100万円のレンズ買ったら100万円の価値を見いだしてくださいって向こうから言って来る感じ。
お客様は神様?違うね。絶対。店員さんは土下座なんてしないから。寧ろ追い出されるから。雰囲気が値段だから。
ライカ銀座店のカウンターの奥に空間があるけれど、あそこにはシリアに行ってもちゃんと帰って来るPMCの人で、元SAS隊員みたいなタフGUYがいるから。絶対。
どっちかと言うとお客様は信者、奴隷。ちなみ土下座しても売ってくれないからね。注意してね。お金持って行っても無い物は無いから。
あ、世界中にVIPもいるから順番待ちは別だから。VIP優先だからね。VIP用にf0.9のノクチとかあるらしいよ。ほら、Sealが売り出す前にM9-Pのシルバー持っていたでしょ?やっぱり普通じゃないね。
じゃあ、やっぱり常識的に中古ライカで。
どこが常識か全く分からないが、あくまでも常識的に。デジタルの中古ライカは保証付のみ買ってよし。高いもん。
ま、とりあえずのM6になると思うんですよ。14万ぐらいで。
※2019年5月18日 更新 20万ぐらいに高騰しているようだ
でも、これ正解のようで不正解かもってヤツでして。
多分、ライカが欲しくて欲しくてたまらない!と、言う人がこれを読んでいると思うので、絶対に色々勉強しているでしょう。
ただ、M6は便利そうな露出計が曲者で絞りとシャッタースピードのあった所が「適正露出」とM6は判断する。AEは無い。
どうしても露出を合わせる事に時間を取られて、ポートレイトなんて撮っていたら、モデルのおねーちゃんに「遅いわね」って言われる訳です。(あら、早いのねって言われるのも色々気になるが・・・。)
男って繊細なんですよ。そうなるともうダメね。色々縮こまるから。撮るのを止めたくなる。
今、この文を読んでいる室内の露出大体分かりますか?例えばウチは大体ISO400でf2の1/60ぐらいです。f2.8の1/30でもOKね。
M6は露出が分かる人向けなんです。M6は結構プロ向けだったりします。元々ライカってそうでしたから。それが私みたいなペーペーでも使わせてくれるなんてありがたいです。
何が言いたいって言うと、M6で撮るときは先に露出を合わせておくと言う事です。歩いていて、構える前に絞りとシャッタースピードを合わせておくんです。
それでお、と思って覗いた時には露出が合っている状態です。そしてピントの微調整してシャッターを切るだけです。
単焦点なので大体距離感は分かると思いますので事前にピントリングを合わせておくんです。ピントリングのこの位置が大体2mだなとか。
とにかくM6は案外鬼門なんですよ。
正常な人の流れとしてはM6買う→何となくいいかなと思う→でも、M3ってどうなのって思う訳です。
M3触ったら最後、M6より全然いい事に気づく。
ただ露出計も入ってないからどうしようと少しだけ逡巡する。少しだけね。
気がつくとM3をコロッケの様に包んでもらってその足で単体露出計買いに有楽町のビックカメラに入っているから。
もう仕方ない。ライカを買うってこう言う事だから。
だからと言って最初からM3買っても結局、M2は?M4は?露出計の入っているM6は?ってなるんですよ。
ライカはどれ買ってもおんなじ。一杯買っちゃう。
でもね、複数台のライカをムダに買うのを避ける唯一のライカがあるんですよ。それはM5。
Leica M5 | 1971 vintage, with the 50mm f2 Summicron and 2 lu… | Flickr
不遇すぎるM5。デカい図体の割に壊れそうな程、繊細な感じ。確かに露出計はアキレス腱。でもまだ治せるから。バルサム切れはもう仕方ない。
これ使わないといいと思えないライカで、使えばこれなら一台で済むかもしれない。不当に安い物(6万とか)もあるから、よーく相談して買うしか無い。
多分、M5がいいと言う人はこれしかライカは使えないと思う。一番ライカらしくなけれど一番使いやすいライカ。
最初の一台にバルナックは?
カメラを使ったことがない女性が初めてのカメラがバルナックライカIIIaとSummar 5cm f2という方を知ってるけれど、他のカメラは?と尋ねると、「いらない。これだけで十分。」って、単体露出計で露出を測ってましたから。見習いたもんです。
でもね、バルナックもライカ。一台買えばあとは同じ。やっぱりM型でしょうってもう一台買うから。
でも、M型買っても結局バルナックってどうなの?って思い始めるから。安心して。
バルナックならIIIaかな。
シャッタースピードも1/1000まであるから晴れても撮れる。
ISO400のフィルム入れるとDIIIは1/500までしかないので、レンズを目一杯絞っても、ズマールなんてf12.5までしか絞れないから、ドピーカンだとf16の1/500~1/1000は必要で全然足りない。
でもね、1/1000って言っても大体だから。大体。恐らく1/1000は1/750ぐらいじゃないかな。それぐらい出ていればOK。
あとは気合いですよ。気合い。えい!って。ライカは基本的に気合いですから。お金も気合い。あとシャッター1/8を切るとかも気合い。
1/1000ってダイヤルがあるだけでいいじゃない。1/500よりは速いんだから。
IIIfもいい。
最近、安いわー。ほんと安い。先日一万円台後半のIIIf見たもん。
ただ、IIIbまでのバルナックとIIIc~IIIfのバルナックは大きさが若干違うから。
持ってみてどっちがいいかって自分の手に聞いてみて。IIIfの方が数mm大きい。この数mmがかなり響くから。本当?本当。
レンズはどうする?
レンズはとりあえずエルマーを買おう。5cm f3.5。小さいヤツ。5万かな。
ライカはエルマーとズミクロンで財を成したからどっちか買っておけば間違いないから。あと、これ何でも写るから。
写らない物無いから。絞りもf18とかf22まであったりするし。
旧エルマー、新エルマー(ニッケル、白、コーティング有り無し)、赤エルマーと6種類ぐらいあるけれど、白のコーティング無しでも有りでも気に入ったの買うといい。
どれもエルマーだから。
絞り操作が大変?じゃあ、VOOLA買おう。VOOLA。VOOLAこれね。
あのリングだけで1万以上するから。色々おかしい世界だから、あんまり気にしない。nncからもコピー品が出てる3000円ぐらい。
まぁ、ツメ伸ばせば平気だよ。でも、フードは付けてね。
エルマーで撮るときって、歩いている時に絞りは操作しておくのね。
それで、シャッタースピードで微調整してピントリングも同時にある程度合わせておいて、構えたらピントは既に合っているからそのままシャッターを切る。
立っている位置で構図が出来上がっているからシャッターを押すだけ。
ファインダーの中で露出を合わせたり、ピントをじっくり合わせてたら、シャッターチャンス逃すから。
ストラップも首からぶら下げない。
右手に巻いておく。
片手で持って歩いて、露出を歩きながら合わせておいて、ピントも大体合わせておく。それで構えて撮るだけ。
(M型デジタルでも同様に撮れたのは感心した。)
露出はサニーシックスティーンでOK。あとはフィルムの箱に書いてあるから。晴れてたらf16と1/500(≒フィルムの感度)ね。不安ならセンパチ。f8の1/1000。
ライカは撮影に時間はかけたくない人向け。短気な人向け。私も短気だから。あれ?カルシウム足りないのかな?豆乳は飲んでるけど。あれイソフラボンか。骨粗しょう症防止だ。
脱線した。いいのライカは脱線するカメラだから。他のローライとかハッセルも欲しくなるんだから。
あとレンズはズミタール 5cm f2。これ、スペルはSummitarなんだけれど、ズミターとズミタールどっちなんだろう。
ズマール程、変じゃないし、ズミクロン程、写り過ぎる訳でもないから、クラシックライカレンズを味わうには丁度良い。値段も丁度良い。
ビールのオールフリーみたいなレンズ。5万円でいいのが手に入る。
あ、そうそう、レンズ買ったら開けてみるといい。レンズヘッドってギュッて回すと外れるから。簡単に。
で、後ろ玉が出て来る。それ見てると不安になるから目をつぶること。なんか頭蓋骨を外して脳みそを出して歩いているみたいな感じ。
で、鏡胴の方。これエルマリート90mm。一番良く写る90mmね。
「467」てわかる?
これ当時の職人が罫書きした数字でレンズのシリアルナンバーの下3桁なのね。
で、レンズヘッドにある、シリアルナンバーと一致するか見る。
良かった。
一致しなかったらニコイチね。無理矢理ピント調整されてるかも。こう言うの気にし始めたら感染してる。
何でこんなの書いていたかと言うと、鏡胴も手作りでとレンズのガラスも手作りで、これで一本一本摺り合わせてたから。
これが揃わないとピント精度が出ないかも。よく考えたね。完全にオーパーツ。
どこまで許せるか
ライカだけじゃなくて、中古カメラを買うとき全てに言えることだけれど、どこまで許せるかって言う事。つまり、キズとか汚れね。
キズ、汚れが無いライカは逆に怪しい。
だって、M型なんて露出計入ってなかったんだから、単体露出計をホットシューに乗せてたからでその擦り跡があるに決まってる。
キズとか無いのはあんまり使ってなかったんじゃない?使っていない機械の調子はどうなんだろう?
綺麗なのが欲しいと言うのも人情。人の情け。仕方ない。どの変に妥協点を見いだしますか?旦那。
でも、中にはあるんだな全く使わないできちんとOHをしてあるのが。コレクター。
レンズが汚いからオリジナルでうれしいと言うドMな人々。変に綺麗だと再研磨を疑うという悲しい性格。
なんかね、以前にも書いたかもしれないけれど、中古のデジタルカメラのレンズって、そういう1930年代のレンズに比べたら並品も美品レベルだから。楽ね。
冷静になるとあれ?なんでこんなボロいカメラ買ってるの?って自分を責めたくなる。
クモリ?あるに決まってるじゃん。どれぐらいあるの?それが問題。キズ?あるに決まってるじゃん。どれぐらいあるの?それが問題。
レンズの再研磨論争も凄いね。
絶対に磨いたらダメと言う人もいるし、いやいや、再研磨した方がいいでしょと言う人もいる。これは不毛な宗教論争みたいな物だから、自己責任で。
一度、山崎さんのズマール借りたけれど、きれいに写るズマールだった。間違いなくズマールだった。でも、新品と同じかと言われると、新品のズマールを使った事無いからわからない。
ズマールは一本は綺麗目なの買って、二本目はキズだらけの物を安く買って山崎さんにお願いするとかね。そういうレンズだから、ズマールって。
これは重症だ。
M型ならズミクロン50mmにしときなさい。どの世代も良く写るから格好良さと値段で決めればOK。ズミルックスとかは後で買えばいいんですよ。
あとね、「後塗り」ってヤツ。高橋さん以外はダメね。
高橋さんなんて海外からも注文が来すぎて、すごい儲けてマンション建てたらしいから。そこで隠居生活送っちゃってるって。
当時一台塗るのにもう一台買えるって言われてた。一台塗るのに30万ぐらいしたのかな。他の後塗りは価値がすっごい下がる。
下手な塗りをしているのもあるから後で後悔する事になる。
大体、「黒いライカ」が欲しい人はオリジナルにこだわる人だから、後塗り買っても結局、オリジナルのブラックペイントを買うんですよ。
だから、後塗りライカ代がもったいないことになるんですよ。
始めから欲しいライカとレンズが決まっていたら、高くてもそっちに行った方がいい。回り道すると結局、高く付くから。物欲は一直線でいいんです。
例えばM4ブラックペイントとズミルックス35mm(球面)が欲しいと決めていたら、M4BPが40万ぐらいとズミルックス35mmが30万で70万。一杯回り道するより安い。(70万って高いな・・・)
でも、回り道する人はシルバーのM4買ってこれにプラス10万だから。
中古ライカ、カメラ全般に言える事だけれど、これだと言うのを見つけたら買った方がいい。
ちょっと待てよって、後で来たら絶対にないから。特にレンズ。絶対に次の日に行ったら無いからね。10分後でもないから。
あと、ライカは高いからベッサ買うって言う人、絶対にライカ買うから止めておいた方がいいよ。
ベッサがいいからベッサを買うんでしょ?
あと必要なのは切れ味のいいカードだけ。漢の72回払い逝っとく? どう?買ってみる?ライカ。
沼ほとりで読みたい。トイレに置いておいてもいい。キバリながら悩む。
完全
そんなの無いよね。不条理だけ。
いい。この時代は希望があった。
そろそろ35mm欲しい?